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塩化クロム エンカクロム

デジタル大辞泉の解説

えんか‐クロム〔エンクワ‐〕【塩化クロム】

塩化クロム(Ⅱ)。白熱した金属クロムに塩化水素を通じて得られる無色の針状結晶。水に溶かして得られる六水和物は、青色の結晶。化学式CrCl2 塩化第一クロム。
塩化クロム(Ⅲ)。金属クロム塩素気流中で強熱して得られる赤紫色の結晶。水に不溶水酸化クロム(Ⅲ)を塩酸に溶かして得られる六水和物は、緑色の結晶。皮なめし・触媒媒染剤として使用。化学式CrCl3 塩化第二クロム。

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世界大百科事典 第2版の解説

えんかクロム【塩化クロム chromium chloride】

酸化数IIおよびIIIの化合物が普通に知られている。
[塩化クロム(II)]
 無水和物CrCl2のほかに各種水和物が知られている。無水和物は金属クロムに600~700℃で塩化水素を通じるか,塩化クロム(III)CrCl3に500~600℃で水素を通じると得られる無色の光沢ある針状結晶。融点815℃,比重2.88(14℃)。CrCl3の酸性溶液を亜鉛で還元した水溶液から,0℃で6水和物([Cr(H2O)6]Cl2,水に易溶の青色結晶),10℃で青色結晶の4水和物([Cr(H2O)4]Cl2とされる),50℃で暗緑色結晶の4水和物([CrCl2(H2O)4]とされる),さらに高温で3水和物(淡青色結晶),2水和物(青緑色結晶)が得られる。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

塩化クロム
えんかくろむ
chromium chloride

クロムと塩素の化合物。クロムの酸化数+、+、+のものが知られているが、通常の条件では+のものが安定である。
(1)塩化クロム()CrCl2 無水の塩化クロム()を純水素気流中で赤熱すると無水塩が得られ、これは気体では二量体Cr2Cl4の分子になる。湿った空気中で容易に酸化され、還元剤として用いられることがある。
(2)塩化クロム()CrCl3 金属クロムを塩素気流中で赤熱すると無水和物が得られる。赤紫色の結晶で昇華性がある。ごく微量の塩化クロム()とともに水に溶かし、塩化水素を通じて氷冷すると六水和物CrCl36H2Oを得るが、これには3種の水和異性体がある。
  [Cr(H2O)6]Cl3 (ルクーラ塩:紫色)
  [CrCl(H2O)5]Cl2H2O (ビエルム塩:青緑色)
  [CrCl2(H2O)4]Cl2H2O (グブーザ塩:深緑色)
(3)塩化クロム()CrCl4 塩化クロム()と塩素とを600~700℃で反応させると得られるが、不安定である。[岩本振武]

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