外典(読み)ガイテン

百科事典マイペディアの解説

外典【がいてん】

ギリシア語アポクリファ(アポクリュファ)apokryphaの訳。聖書の〈正典〉から外されている文書の総称で,旧約外典偽典と新約外典を含む。カトリック,プロテスタント,東方正教会で分類には違いがあるが,いずれもキリスト教形成史の重要史料。→聖書
→関連項目カノン

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

大辞林 第三版の解説

がいてん【外典】

キリスト教で、聖書正典に対して、正典に近く重要ではあるが、それと区別されている文書。新約外典と旧約外典とがある。続編。アポクリファ。 → げてん(外典)

げてん【外典】

〔古くは「げでん」〕
仏教で、仏教以外の書物。もと、インドの外道の書物をさしたが、日本では主として儒学の書をさす。とつふみ。 ⇔ 内典

とつふみ【外典】

〔「つ」は「の」の意の格助詞〕
げてん(外典)」に同じ。 「 -を博士覚哿に学びたまふ/日本書紀 推古訓

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

がい‐てん グヮイ‥【外典】

〘名〙
① キリスト教で、聖書正典に近い関係があり、有益であるが、正典と区別される文書。旧約外典、新約外典の二種がある。アポクリファ。

げ‐てん【外典】

〘名〙 (古くは「げでん」) 仏語。外道の書。世間に行なわれる仏教以外の典籍。日本では、主として儒学の教典をさす。外書(げしょ)。⇔内典
※家伝(760頃)上「従師遊学十有余年、既通内経、亦解外典」 〔大毘婆沙論‐二〕

と‐つ‐ふみ【外典】

〘名〙 仏教以外の教えを説く書籍。特に儒教の経典。げてん。
※書紀(720)推古元年四月(岩崎本訓)「且内つ教(のり)を高麗僧恵慈に習ひ、外典(トツフミ)を博士覚哿に学びたまふ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典内の外典の言及

【聖書】より

…しかしヘブライ原典の章節と近代語訳聖書の章節は一部にずれがある。【並木 浩一】
【聖書の外典と偽典】

[旧約外典・偽典]
 〈外典(アポクリファ)〉の原語apokrypha(アポクリュファ)は〈隠されたもの〉を意味するギリシア語である。この言葉は,〈秘義的な教えを記しているゆえに特定の集団の外部に対して隠されるべき書物〉という意味でも用いられたが,やがて〈異端的内容のゆえに排除され隠されるべき書物〉という意味をもつに至った。…

※「外典」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

天泣

上空に雲がないにもかかわらず,雨が降る現象。風上にある雲からの雨であったり,雨が降ってくる間に雲が移動したり消えたりする場合などに起こる。天気雨,狐の嫁入りともいう。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

外典の関連情報