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大脳基底核 だいのうきていかくbasal ganglion

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

大脳基底核
だいのうきていかく
basal ganglion

大脳核あるいは基底神経節ともいう。大脳半球の内部にある髄質中に埋もれた神経核。尾状核被殻淡蒼球,前障,扁桃体より成り,被殻と淡蒼球は一緒になってレンズ核と呼ばれ,このレンズ核は尾状核とともに線条体と呼ばれる。しかし,被殻と淡蒼球とは構造,機能とも異なるもので,レンズ核の外側にある被殻と尾状核は神経細胞に富み,同一の構造機能を示し新線条体と呼ばれるのに対し,レンズ核の内側にある淡蒼球は有髄神経線維に富み旧線条体と呼ばれる。これらの線条体は錐体外路系の運動神経で,骨格筋の緊張を支配し,ここが障害を受けるとパーキンソン症候群などが起る。なお,扁桃体は辺縁系の核といわれる。

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世界大百科事典 第2版の解説

だいのうきていかく【大脳基底核 basal ganglia】

尾状核,被殻,淡蒼球,扁桃体,前障の総称名。大脳の灰白質は表層の大脳皮質と深部の大脳基底核とに大別される。今日では大脳は終脳と同義に使用されるが,もともと大脳は終脳,間脳,中脳の総体を指す。したがって大脳深部灰白質としての大脳基底核の内容は研究者によって異同があった。上記五つの構造物を指すのが一般的であるが,これに視床,マイネルト基底核を加えることがある。また扁桃体と前障を除外する場合がある。前障は島皮質の一部であり,扁桃体は側頭葉皮質から発達したとする見方があったからである。

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大辞林 第三版の解説

だいのうきていかく【大脳基底核】

大脳の深部から脳幹に存在する一群の灰白質部。尾状核・被殻などの部分から成り、各部が相互に連絡しあい、身体の安定を保持していると考えられている。

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世界大百科事典内の大脳基底核の言及

【神経節】より

…これに対し,中枢神経系(脳と脊髄)内における神経細胞体の集合を(神経)核nucleus(細胞の〈核〉と文字は同じであるが概念はまったく違う点に注意)という。しかし,中枢神経内の神経細胞体の集合に対しても慣用的に〈節〉が用いられている場合がある(たとえば基底神経節basal ganglia)。本来の意味での神経節,すなわち末梢神経系における神経細胞体の集合には,集合している神経細胞の性質の違いによって,感覚神経節sensory ganglionと自律神経節autonomic ganglionが区別される。…

【運動】より

…したがってα運動ニューロンを最終共通路ともいう。この場合,α運動ニューロンの活動は大脳基底核,小脳,脳幹などの働きで調節され,それによって精妙で複雑な運動が可能となっている。一見,随意運動として合目的で円滑な運動も,その背後に比較的単純な脊髄,脳幹レベルでの反射に基づいていることがしばしばある。…

【運動障害】より

… 一方,この最終共通経路に対して中枢神経の四つのおもな系統の調節系が作用を及ぼして,随意運動や不随意な自動的運動が営まれている。それは,(1)大脳皮質運動野からの系統(錐体路系),(2)脳幹網様体などに由来する系統,(3)小脳系,(4)大脳基底核系であり,これらの病変によって種々の運動障害が生じる。
[錐体路系の運動障害]
 大脳皮質運動野にある神経細胞であるベッツ巨大錐体細胞から出た軸索は,脳幹や脊髄の運動ニューロンに達して,シナプスで連絡する。…

【内包】より

…内囊ともいう。大脳半球は表層に大脳皮質,その深部に大脳髄質と大脳基底核をもつ。大脳基底核は尾状核,レンズ核(被殻と淡蒼球),扁桃体,前障に区別され,このうちレンズ核は完全に大脳髄質に包まれる。…

※「大脳基底核」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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