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女の一生 おんなのいっしょうUne Vie

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

女の一生
おんなのいっしょう
Une Vie

フランスの作家モーパッサンの代表的小説。 1883年刊。 12歳のときから5年間修道院で育った清純で夢想的な少女ジャンヌを主人公とし,強欲で淫蕩な青年ジュリアンとの結婚,夫の裏切りと死,息子ポールに対する失望,貧困など,希望と絶望の織りなす1人の女性の生涯を,流麗な筆致で描写したもの。相次ぐ転変を通じて,作者の洞察した人間の孤独がにじみ出てくる。

女の一生
おんなのいっしょう

森本薫の戯曲。5幕。 1945年4月初演座付作者として文学座のために書いたもので,森本の最後の作品であり,代表作ともなった。女中から嫁になり,家のために自我を殺して生抜く女の一生を描く。情報局委嘱作品という制約のなかで書かれたため,プロローグエピローグに戦時色があったが,第2次世界大戦後その部分のみが作者によって書直され,現在上演されているもの (戌井市郎改訂) の底本となった。初演以来,杉村春子の代表作として上演回数は 900回をこえる。

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デジタル大辞泉の解説

おんなのいっしょう〔をんなのイツシヤウ〕【女の一生】

《原題、〈フランス〉Une Vieモーパッサン長編小説。1883年刊。純真な女主人公ジャンヌの結婚生活にかけた夢が、夫の裏切り、息子の放蕩(ほうとう)によって打ち砕かれていく幻滅の一生を描く。フランス自然主義文学の代表作。
山本有三の小説。昭和7~8年(1932~1933)発表。夫には先だたれ、一人息子に背かれながらも、後半生を積極的に生きようとする女性を描く。
森本薫の戯曲。5幕。昭和20年(1945)初演。明治・大正・昭和の3代、家のために献身的に働きながらも、報われることのない女性の姿を描く。

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百科事典マイペディアの解説

女の一生【おんなのいっしょう】

モーパッサンの長編小説。原題は《Une vie》で1883年発表。結婚の幻滅,夫の裏切りと死,息子への失望等を通して,希望と絶望の交錯する小貴族の娘ジャンヌの一生を,ノルマンディーの自然を背景に描いた自然主義の一代表作。ペシミスムの影の濃い作品で,緊密な外的描写で過酷な人生の真実を示そうとした。

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デジタル大辞泉プラスの解説

女の一生

1967年公開の日本映画。監督・脚色野村芳太郎、原作:ギ・ド・モーパッサンによる小説、脚色:山田洋次森崎東、撮影:川又昂。出演:岩下志麻宇野重吉長岡輝子田村正和、栗塚旭、左幸子(第22回毎日映画コンクール女優助演賞)、竹脇無我ほか。

女の一生

1953年公開の日本映画。監督・脚本:新藤兼人、撮影:伊藤武夫。出演:乙羽信子(第4回ブルーリボン賞主演女優賞)、千田是也英百合子、宇野重吉、山内明進藤英太郎(第4回ブルーリボン賞助演男優賞)、杉村春子ほか。

女の一生

TBS系列放映による日本の昼帯ドラマ。花王愛の劇場。1979年1~3月放映(全45回)。原作はモーパッサンの同名小説。出演:和泉雅子、長谷川哲夫ほか。

女の一生

日本のポピュラー音楽。歌は女性演歌歌手、三笠優子。1987年発売。作詞:鳥井実、作曲:伊藤雪彦。

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世界大百科事典 第2版の解説

おんなのいっしょう【女の一生】

森本薫の戯曲。5幕7場。1945年(昭和20)4月文学座により初演,46年文明社刊。明治から大正,昭和にわたる布引けいの半生の歩みを,日本の敗戦までの激動の歴史のうちにとらえる。日露戦争の旅順陥落にわきかえる新年に,一代で産をなした富裕な貿易商堤家の屋敷に迷いこんだ孤児の少女が,女中にはいりやがて求められて長男と結婚,女実業家として一家の支柱となり献身する。〈誰が選んでくれたのでもない,自分で選んで歩きだした道ですもの〉というよく知られたせりふに象徴されるけいの境遇,堤家の衰運は,そのまま敗戦にひた走る近代日本の姿でもある。

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大辞林 第三版の解説

おんなのいっしょう【女の一生】

〔原題 フランス Une Vie〕 モーパッサンの長編小説。1883年刊。地方貴族の家に生まれた純情な乙女ジャンヌが、妻となり母となる間に経験する悩みと幻滅を描いた自然主義文学の代表作。
山本有三の小説。一九三二(昭和七)~33年朝日新聞連載。御木允子の一生を描く。
戯曲。五幕七場。森本薫作。1945年(昭和20)文学座初演。家族制度の犠牲となり忍従と諦観のうちに生きる女性を描く。

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