普及版 字通 「嬢」の読み・字形・画数・意味
嬢
常用漢字 16画
(旧字)孃
20画
(異体字)娘
10画
[字訓] はは・むすめ
[説文解字]
[その他]
[字形] 形声
旧字は孃に作り、襄(じよう)声。襄にゆたかなものの意がある。〔説文〕十二下に「煩擾(はんぜう)なり」とし、また「一に曰く、肥大なり」という。煩擾の意は、襄の初文である二上に「亂るるなり」とある意を承けるものであろうが、は祝し、呪具を以て邪霊を攘(はら)う意で、そのことごとしいさまをいう。孃にはその意がなく、が肥満の人をいう語であるように、肉づきのゆたかな人をいう。婦人は中年以後、肥大となる人があり、孃とはそのような老婦人をいう。のち、娘と通じて用いる。
[訓義]
1. こえた女、老婦人、はは。
2. 娘と通じ、むすめ。
3. 擾と通じ、わずらわしい、みだれる。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕孃 乎美奈(をみな) 〔名義抄〕孃 ヲウナメ・ハハ・ヲナミ(ミナ)・ウ(ヲ)ミナ/娘 ムスメ・ヨキヲウナ 〔字鏡集〕孃 ヲムナ・ミダル・ハハ・ヲミナ
[語系]
孃・njiangは同声。は肥満。また壤(壌)・(醸)njiangも同声。やわらかく、ふっくりしたものをいう。
[熟語]
嬢子▶・嬢嬢▶
[下接語]
村嬢・耶嬢・爺嬢・令嬢・老嬢
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報