愛媛県南西部、東宇和郡にあった旧町名(宇和町(ちょう))。現在は西予市(せいよし)の西部を占める一地域。1922年(大正11)宇和村と上宇和村が合併して町制施行。1954年(昭和29)多田、中川、石城(いわき)、下宇和、田之筋(たのすじ)の5村と合併。2004年(平成16)、西宇和郡の三瓶(みかめ)、東宇和郡の明浜(あけはま)、野村、城川(しろかわ)の4町と合併して市制施行、西予市となる(なお、この合併により東宇和郡は消滅)。旧宇和町は肱(ひじ)川上流の宇和川流域を占め、宇和盆地とその周辺山間にわたる。市街地は宇和島藩の在郷町で卯之町(うのまち)とよばれてきた。穀倉地帯で宇和三万石ともいわれ、米作、野菜・果樹生産のほか良質のヒノキも産する。幕末の郷学校としての申義堂(しんぎどう)、明治の小学校開明学校(国指定重要文化財)などが卯之町に保存されている。またシーボルトの門人二宮敬作の居跡をはじめ、高野長英(ちょうえい)の隠れ家(県指定有形文化財)なども残され、文化財が多い。JR予讃(よさん)線および国道56号が通じ、古い町並みも変わりつつある。
[横山昭市]
『『宇和町誌』(1976・宇和町)』
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