デジタル大辞泉 「微塵」の意味・読み・例文・類語 み‐じん〔‐ヂン〕【▽微×塵】 1 非常にこまかいちり。2 物が割れたりして、非常にこまかくなること。「茶碗が微塵に砕ける」「粉微塵」「木っ端微塵」3 (下に打消しの語を伴う)量や程度がごくわずかであること。「微塵の敵意もない」「微塵も違いがない」4 仏語。物質の最小単位である極微ごくみを中心に、上下四方の六方から極微が結合したきわめて小さい単位。転じて、非常に微細なもの。「善業は―ばかりも蓄へなし」〈平家・一〇〉[類語](1)埃・ごみ・屑・塵・滓・綿埃・砂埃・土埃・砂煙・土煙・煤埃・塵芥ちりあくた・塵芥じんかい・藻屑・がらくた・スクラップ・生ごみ・紙屑・おが屑・食べ滓・茶殻/(3)全然・全く・一向・さっぱり・まるきり・まるで・少しも・からきし・ちっとも・皆目・一切・まるっきり・何ら・とんと・いささかも・毫も・毛頭・露・更更・何も・何なんにも・何一つ・一つとして・到底・とても・全くもって・どだい・てんで・寸分・一寸・寸毫・毫末・夢にも・ほのか・ささやか・わずか・幾ばく・せいぜい・たかだか・たかが・些細ささい・まばら・ほんの・あるかなきか・ちょっと・一縷いちる・一抹・少し・心ばかり・印しるしばかり・形ばかり・少ない・少少・いくらか・いくぶん・やや・ちと・ちっと・ちょっぴり・なけなし・若干・心持ち・気持ち・多少・二三・少数・少量・僅僅きんきん・数えるほど・たった・ただ・少なめ・軽少・軽微・微弱・微微・微少・僅少きんしょう・些少さしょう・最少・微量・ちびちび・ひとつまみ・ひと握り・雀すずめの涙・ちょこっと・ちょこんと・ちょっこり・ちょびちょび・ちょびっと・ちょぼちょぼ・ちょろり・ちょんびり・ちょんぼり・爪の垢あか・プチ び‐じん〔‐ヂン〕【微×塵】 ⇒みじん(微塵) 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「微塵」の意味・読み・例文・類語 み‐じん‥ヂン【微塵】 [ 1 ] 〘 名詞 〙① 仏語。物質を分割した最小単位である極微(ごくみ)の一つを中心にして、上下四方の六方から極微が結合したきわめて小さい単位。転じて、きわめて微細なもの。[初出の実例]「性蓮乍発、顕二微塵之心仏一」(出典:性霊集‐六(835頃)天長皇帝為故中務卿親王講法花経願文)「掃除の原因及び結果に至っては微塵の責任だに背負って居らん」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉一〇)② こまかいちり。[初出の実例]「九間の大堂仆るること微塵の如く」(出典:日本霊異記(810‐824)下)「飇(つじかぜ)微塵(ミヂン)を吹立たるに異ならず」(出典:太平記(14C後)三二)③ ( 形動 ) 個体が砕けて非常にこまかくなること。また、そのものやそのさま。[初出の実例]「大地みな微塵となる也」(出典:名語記(1275)五)④ 転じて、数が多いこと。非常に多数。⑤ ( 形動 ) ③から転じて、めちゃくちゃになること。さんざんなめにあうこと。また、そのさま。[初出の実例]「背中の火熖を微塵(ミジン)にして」(出典:談義本・根無草(1763‐69)後)⑥ 「みじんじま(微塵縞)」の略。〔随筆・守貞漫稿(1837‐53)〕[ 2 ] 〘 副詞 〙 ( 下に否定の語を伴って用いる ) すこしも。けっして。微塵も。[初出の実例]「おもくれたる事には、みぢんけがなく」(出典:仮名草子・都風俗鑑(1681)一) び‐じん‥ヂン【微塵】 〘 名詞 〙 細かいちり。転じて、大変細かいこと。また、そのもの。みじん。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by