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新星 しんせいnova

翻訳|nova

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

新星
しんせい
nova

暗い恒星が数日のうちにもとの数千倍から数万倍の明るさになり,数百日から数年かかってもとの明るさにまで戻る現象。数十年ごとに爆発を繰返すものもある。明るさがもとの数億倍にもなる超新星現象とは区別される。爆発によっての大気が秒速数千 kmの速度で飛散り,外に広がっていくことが明らかにされている。空間に放出されるガスの量は,太陽質量の1万分の1程度である。新星になる星は必ず近接連星系をなしている。連星系の一方に含まれていた物質が相手の星に流入すると,物質を取込んだ星の表面は不安定になる。星の表面で核反応が起り爆発する。新星は年平均2個ほど発見される。最近の例としては,1960年のヘルクレス座新星 (極大光度 3.0等) ,63年のヘルクレス座新星 (3.0等) ,67年のいるか座新星 (3.3等) がある。 75年に現れたはくちょう座新星は極大光度 2.2等にも達した。

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知恵蔵の解説

新星

暗い星が突然明るくなる現象。数日間で10等級以上も増光し、光度が極大に達した後、数カ月かけて徐々に明るさが元に戻る。原因は、白色矮星に降り積もったガスの爆発的核融合反応。新星現象を示す星は、白色矮星と通常の星の連星。伴星から放出されたガスが白色矮星に降り積もり、水素核融合反応が爆発的に起こって増光する。

(土佐誠 東北大学教授 / 2007年)

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

新星

暗かった星が急激に明るさを増し、地上からは星が突然現れたように見えるため、この名がある。二つの近接した星の一方から出たガスがもう一方に降り積もり、ある限界になると表面で核爆発が起き、強く光る現象。

(2010-08-13 朝日新聞 朝刊 2社会)

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デジタル大辞泉の解説

しん‐せい【新星】

新しく発見された星。
それまで暗かった星が、数日間で数万倍もの明るさになり、その後ゆるやかに暗くなってもとに戻るもの。恒星白色矮星近接連星において、恒星から放出されたガスが白色矮星の表層に降り積もり、急激に核融合が生じて増光する現象を指す。激変星の一種。
ある社会、特に芸能界などで、急に人気を集めて注目の的になった人。新しいスター。「歌謡界の新星

しんせい[人工衛星]

昭和46年(1971)9月に打ち上げられた日本初の科学衛星MS-F2の愛称。東京大学宇宙航空研究所(後の宇宙科学研究所、現JAXA(ジャクサ))が開発。名称は「新星」に由来する。短波帯の太陽電波の発生機構を解明し、南米上空の電離層の異常などを発見した。昭和48年(1973)6月に運用を終了。

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百科事典マイペディアの解説

新星【しんせい】

ごく暗い恒星が,数日間で106〜108倍に明るさを増し,数百日〜数年かかってゆるやかに減光し元に戻るもの。さながら星が新しく生まれたように見える。近接した連星系で生じ,巨星に進化しつつある星からもう一方の白色矮星(わいせい)に向かって流入落下した物質がある限度に達したとき,爆発的にエネルギーが発生すると考えられる。
→関連項目変光星

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世界大百科事典 第2版の解説

しんせい【新星 nova】

暗かった星が1日から数日で急に明るさを106~108倍(15~20等級)ほど増して,さながら星が新しく生まれたように見える現象。日本は東に太平洋をひかえているので,新星を発見する機会に恵まれており,しばしばアマチュア天文家がその発見者となる。新星のもっとも明るいときの絶対等級は-7~-10等ほどで,数ヵ月ないし数年でもとの明るさにもどる。スペクトルの観測により,高速度の雲がいくつかの層をなして飛散し,後に星雲状態になることが知られている。

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大辞林 第三版の解説

しんせい【新星】

新しく発見された星。
数日間に数千倍ないし数万倍に光度を増し、その後ゆるやかに減光してもとの明るさにもどる星。低温星と白色矮星から成る連星で、前者から後者の表面に降り積もった水素が核爆発するものと考えられる。激変星の一。天の川付近に多く出現する。ノバ。
芸能界など、ある社会に新しく現れて、急に人気の出た人。新しいスター。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

新星
しんせい
nova

ほとんど見えないくらいに暗い恒星が、短期間にその光度を桁(けた)違いに増して明るくなる現象。ただし、まったく新しい星が出現するのではない。
 通常の新星は数日の間に元の明るさの数万倍の明るさに達し、その後数か月から数年かけて緩やかに元の明るさに戻る。この現象が恒星表層での爆発現象であることは、分光・測光学的解析で知られている。つまり、増光時、恒星表層下での急激な水素の熱核融合反応によって生じた熱のために、恒星大気が秒速1000キロメートル以上の速さで風船のように膨張し、やがて十分に膨張するとしだいに希薄になって透明になり、冷えて光度が減少し、小さな高温の中心星の表面が見えだす。減光後期には大量に放出された物質が冷えて星間塵(じん)を形成し、強い赤外線を放射する。
 このような表層での急激な水素の熱核融合反応のおこる原因は、近接連星系の伴星である晩期型星から主星の白色矮星(わいせい)の表面に水素を含む新しい燃料層が降り注ぐことにある。新星の爆発現象は、晩期型星からの質量降着率と主星の質量に応じて1000年から数百万年程度の時間スケールで繰り返されると考えられる。また、数十年ごとに新星爆発を繰り返すものもあって、回帰新星とよばれている。伴星からの質量流入のために白色矮星の質量が増えてチャンドラセカール限界質量を超えたときに起こる爆発現象はIa型超新星と考えられている。
 新星は、太陽系周辺でも毎年、数個発見されており、恒星の世界ではごくありふれた現象と思われる。
 新星は、超新星とは区別される。超新星は恒星進化の末期にあたって、恒星全体が不安定となり、星全体が、あるいは中心の一部を残して吹き飛ぶ大爆発現象であり、新星とは桁違いのエネルギーを放出し、増光の度合いも数億倍の明るさになる。[小平桂一・安藤裕康]

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世界大百科事典内の新星の言及

【新星型変光星】より

…新星のように突然大規模に明るさを変える星。激変星cataclysmic variableともいう。…

※「新星」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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