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多宝塔 たほうとう

6件 の用語解説(多宝塔の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

多宝塔
たほうとう

多宝如来を安置する塔。多宝仏塔ともいう。基壇上に二重の屋を構築し,最上部に相輪を設置した塔をいう。『法華経』宝塔品にある一文によって造営された。日本では朱鳥1 (686) 年に奈良長谷寺の僧道明の造刻による多宝塔が始りと伝えられる。

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デジタル大辞泉の解説

たほう‐とう〔‐タフ〕【多宝塔】

仏塔の一形式。本来は多宝如来を安置する塔をさす。日本では上層を円形、下層を方形とした塔身の二重塔をいい、下層屋根上の亀腹(かめばら)が特徴。現存最古の例として鎌倉時代初頭の石山寺のものがある。

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百科事典マイペディアの解説

多宝塔【たほうとう】

一般には初重が方三間で,上層の軸部が円筒形をなし,その連続部が亀腹(かめばら)(まんじゅう形)をしている塔をいう。元来は法華経の〈宝塔品〉所説により,釈迦・多宝2仏が並座する塔の意味。
→関連項目宝塔密教美術

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世界大百科事典 第2版の解説

たほうとう【多宝塔】

日本で建立された仏塔のうち,下重方形,上重円形の平面をもつ二重形式の塔をいう。この塔形は日本へ仏塔を伝えた中国,朝鮮半島にはなく,日本で創始されたと思われる。平安時代初め,空海は高野山大日如来三昧耶形(さまやぎよう)をモデルにして毘盧遮那法界体性塔(びるしやなほつかいたいしようとう)を建立したが,この塔は三昧耶形そのままの宝塔形式(円形平面の一重塔)に裳階(もこし)(庇)を付けた二重の形式で,下重は方5間で内部には円形に並ぶ12本の柱列が2通りあったらしい。

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大辞林 第三版の解説

たほうとう【多宝塔】

釈迦・多宝の二仏を祀まつる塔。「法華経見宝塔品」の説によるもの。二重の構造をもつ宝塔で、初重は方形、二重の軸部は円筒形、屋根は方形。上下の連続部分は饅頭形(亀腹)となっている。日本では平安前期より造られたが、現存するものでは鎌倉時代の石山寺のものが最古。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

多宝塔
たほうとう

仏塔の一種。円筒状の塔身に宝形(ほうぎょう)の屋根をのせた宝塔の周囲に裳層(もこし)をつけた形式の建物。裳層内部に円形の塔身部が認められるものを大塔(だいとう)ともいう。塔身上部の白漆食(しっくい)塗りの部分を亀腹(かめばら)という。平安時代に密教が最澄・空海によって伝えられてから出現した建築である。天台宗では、初め『法華経(ほけきょう)』を法舎利(ほうしゃり)とし、それに胎蔵(たいぞう)界の五仏を祀(まつ)った多宝塔を建立、真言(しんごん)宗では大日如来(だいにちにょらい)を祀る建物として多宝塔(大塔)が建設されている。
 多宝塔の名のおこりについては、重層宝塔からとする説と、『法華経』見宝塔品(けんほうとうほん)に説く多宝如来と釈迦(しゃか)如来の二仏並座の塔をいうとする説がある。後者の塔は奈良県長谷寺(はせでら)所蔵の銅板法華説相図にみえる。686年(朱鳥1)に製作されたもので、中央に多宝・釈迦並座の多宝塔が六角三重塔として浮彫りされている。前者のいわゆる多宝塔は大日如来を本尊とするので、後者の多宝塔とは明らかに異なっている。現存する古い多宝塔は滋賀県・石山寺多宝塔(国宝、鎌倉時代)であり、内部には四天柱が立つだけである。大塔形式の古いものには和歌山県・根来寺(ねごろじ)大塔(国宝、室町時代)がある。[工藤圭章]

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世界大百科事典内の多宝塔の言及

【塔】より

… 仏塔は仏教建築として輸入されたもので,材料は木や石が多く,鉄塔,銅塔,瓦塔,泥塔,あるいは紙に描いた画塔,印塔などもある。木造塔は多層塔(3,5,7,9,13層)と多宝塔が普通である。石塔は日本では小さなものしかなく,形式としては多層塔,多宝塔,宝塔,宝篋印(ほうきよういん)塔,五輪塔,無縫塔,笠塔婆などがある。…

【室町時代美術】より

…同じ傾向は五間堂,三間堂にも見られ,この時代の建築を特徴づけている。本堂に組み合わせた塔の遺構も多いが,三重塔は中・後期,多宝塔は後期に遺構が増加している。これらの塔にも和様の伝統を踏襲した常楽寺三重塔(滋賀,中期)のほかに,折衷様の向上寺三重塔(広島,中期),三明寺三重塔(愛知,後期)がある。…

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