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家法 カホウ

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デジタル大辞泉の解説

か‐ほう〔‐ハフ〕【家法】

家のおきて、しきたり。家憲。
その家に伝わる独特の方法。家伝。
分国法」に同じ。

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百科事典マイペディアの解説

家法【かほう】

分国法

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世界大百科事典 第2版の解説

かほう【家法】


[中世武家の家法]
 中世の武家領主,大名の家の基本法。家法にはその制定目的や効力の異なる2種のものがある。ひとつは,家の法の基礎とする目的で重要事項を網羅し,長期的展望のもとで制定され恒久的効力が付与された家の基本法規であり,もうひとつは,そのときどきの必要に応じて制定された個別法規であるが,一般には前者の家の基本法を家法と称している。また中世領主の家の存続・繁栄を目的としてつくられた規範としては,家訓と家法があり,実態的には両者はきりはなすことのできないものとして存在するため,家訓を広義の家法のなかにいれることも可能であるが,法史の上からは,この法規範と道徳規範の未分化状態が家法の発展とともに分化していくことから,両者を別種のものと把握している。

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大辞林 第三版の解説

かほう【家法】

家の掟おきて。家憲。
家伝の秘法。
戦国大名の領国法。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

家法
かほう

武家社会における一家の法、掟(おきて)。武家家法のこと。とくに中世後半に顕著に現れる。広義には家訓(かくん)を含むが、中世においてしだいに家法と家訓が分化・弁別されていく現象に注目すれば、両者は峻別(しゅんべつ)される必要がある。家法は、(1)家長の法として一族子弟を規制対象とするもの、(2)主人の法として従者を規制対象とするもの、(3)領主の法として領域内の被支配者を規制するもの、に大別される。このうち幕府法、公家(くげ)法、本所(ほんじょ)法といった他の諸法との関連を考えるうえで重要なのが(3)の領主の法としての家法である。これは制定者がその家全体の基本法規とする目的をもって制定し、その立法項目の多くは、おおむね長期的な見通しのなかで基本とされるものであり、それゆえ効力の永続化が図られている。
 家法として今日に伝えられているものに、宇都宮家式条(しきじょう)、宗像氏事書(むなかたしことがき)、相良氏法度(さがらしはっと)、大内家壁書(かべがき)、今川仮名目録、塵芥集(じんかいしゅう)、甲州法度、結城(ゆうき)家法度、六角(ろっかく)氏式目、新加制式、長宗我部元親(ちょうそがべもとちか)百箇条、吉川(きっかわ)氏法度などがあげられるが、これらの大部分は応仁(おうにん)の乱(1467~77)以後に作成されたいわゆる戦国家法や分国法とよばれるものにあたる。これは家法の残存という偶然性の問題ではなく、戦国大名がその領国支配に際し、基本法規の制定を必要としたことを明確に示している。なお、家法の系譜、内容、発達過程などについては未解決の課題も残されている。[久保田昌希]
『佐藤進一・池内義資・百瀬今朝雄編『中世法制史料集 第3巻』(1965・岩波書店)』

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世界大百科事典内の家法の言及

【家訓】より

…内容としては〈君君たらずとも,臣民は主に対して反抗せず,裏切りもせずに誠を尽くすことが当然と考えよ〉とさとすもの,綿々と治世の原理を説いたもの,自己の経験を語って子孫の参考にしようとしたものなどから,近世の平和とそれに伴って発達した儒教の影響によって,経書の教えは皆家訓であるとしたり,経験よりもこの教義に従った生活を述べる教条的・抽象的なものへと変化し,さらに明治に入ると華族令による家範として法令的な家政の規準へと変質していった。家法分国法【辻本 弘明】
[近世商家の家訓]
 士農工商という職能的な身分制度に編成された江戸時代社会の商家においては,その営業が世襲性と結びついて固定的な家職=家業と意識され,武家の場合と同様にその存続と将来の繁栄を希求する目的で家訓が作成されるようになった。すなわち相当規模の家産を蓄積した大商家にあっては,営業の基礎をきずいた創業者としての初代,もしくは経営の拡大・発展に貢献して〈中興の祖〉と呼ばれる2,3代目の当主などによって執筆されることが多く,過去の体験や労苦の中から得られた経営理念なり生活信条を家訓として成文化し,子孫に伝えることによって家業の永続と繁栄に寄与することを念願したのである。…

【師法】より

…中国において,師から弟子へと伝授される学問の流儀。一家をかまえた学問の流儀であるので家法ともよばれる。漢代の経学,とくに今文学においてやかましくいわれ,太学の五経博士はすべてこれをもって教授した。…

【中世法】より

…日本ではおよそ11~12世紀から16世紀までの間に現れた国家法および個別の団体法の総体をいう。
【中世法の形成】
 11~12世紀ごろ,古代国家が解体し,代わって王朝国家が姿を現すと,形骸化した律令法に代わる新しい法体系が成長して,王朝国家を支えることとなる。…

【藩法】より

…狭義では藩制定法および藩の判例法,先例法をさす。ただし藩法という名称は,明治になって用いられたもので,江戸時代には〈家法〉〈国法〉などと呼ばれた。宗門改め,度量衡,交通など江戸幕府の全国的支配権に属することを除けば,藩はかなりの自律を認められ,〈万事江戸之法度の如く,国々所々に於て之を遵行すべし〉(寛永12年武家諸法度)といった限定はあるものの,各藩はそれぞれ別個の藩法を施行した。…

【分国法】より

…戦国大名が領国支配のため制定した基本法。戦国家法ともいう。戦国大名が発令した戦国法は,個別的に出された単行法と分国法に大別されるが,分国法は,戦国大名により,その支配対象である家臣団および領国のすべての法の基礎とする目的で制定されたものである。…

※「家法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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