小野川湖(読み)オノガワコ

デジタル大辞泉 「小野川湖」の意味・読み・例文・類語

おのがわ‐こ〔をのがは‐〕【小野川湖】

福島県北部にある堰止せきとめ湖。明治21年(1888)磐梯山ばんだいさん爆発小野川がせき止められてできた。面積1.7平方キロメートル、最大深度24.4メートル。磐梯朝日国立公園に属する。

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改訂新版 世界大百科事典 「小野川湖」の意味・わかりやすい解説

小野川湖 (おのがわこ)

福島県耶麻郡北塩原村にある湖。檜原湖秋元湖と並ぶ裏磐梯檜原)三湖の一つ。1888年磐梯山の大爆発によって流下した泥流が,西吾妻山から発し長瀬川に注いでいた小野川の谷をせき止めて湛水したもので,湖の南西部には泥流丘陵からなる多くの小島が浮かぶ。檜原湖の東約2km,北東から南西にかけて横たわる細長い湖で,面積1.4km2と三湖のうちで最も小さい。1916年流出口に堰堤がつくられ,湖面標高は797mとなった。湖の水は,自然に流出するものとは別に,中部南岸より人工的に導かれ,秋元湖西岸にある小野川発電所を経て秋元湖に注いでいる。近くに磐梯吾妻レークラインが通り,観光客でにぎわう。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「小野川湖」の意味・わかりやすい解説

小野川湖
おのがわこ

福島県北部,磐梯山北麓にある湖。秋元湖,檜原湖とともに裏磐梯三湖の一つ。面積 1.4km2最大水深 21.0m,標高 797m,透明度 3m。深部では酸素が少く硫化水素が発生する。湖岸は不規則に屈曲,小島が多く風光明美である。 1888年磐梯山爆発の際,山体の北部が崩壊,泥流が奔流し,秋元,小野川などの集落埋没,長瀬川がせきとめられて生成。冬の結氷期間が長く,氷上は釣客でにぎわう。湖岸には水力発電所がある。磐梯朝日国立公園に属する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「小野川湖」の意味・わかりやすい解説

小野川湖
おのがわこ

福島県中北部、裏磐梯三湖(うらばんだいさんこ)の一つ。1888年(明治21)磐梯山大爆発の際の泥流が小野川、中ノ沢をせき止めてつくり出した湖。面積1.4平方キロメートル、最大水深21.8メートル。湖岸線は出入りに富み、湖内には小島が多く、桧原(ひばら)湖、秋元湖などとともに磐梯朝日国立公園の一中心である。小野川、中ノ沢などの河川が流入し、長瀬川に排水する。湖水の一部はトンネルによって秋元湖に導かれ、発電に利用される。南岸には磐梯吾妻(あづま)レークラインが走る。

[中村嘉男]

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百科事典マイペディア 「小野川湖」の意味・わかりやすい解説

小野川湖【おのがわこ】

福島県の磐梯高原にある湖。標高797m,面積1.72km2,最深24.4m。湖岸線は出入りに富む。1888年の磐梯山爆発のとき,泥流が小野川をせき止めて生じた。湖水を東部の秋元湖に落とし,その落差で発電。

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