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前置胎盤 ぜんちたいばん

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妊娠・子育て用語辞典の解説

ぜんちたいばん【前置胎盤】

通常は子宮の上のほうにある胎盤が、子宮口をふさいだり、子宮口の一部にかかってしまうような形で発達してしまう場合をいいます。最近は超音波検査で早期診断が可能。出血が多い場合は、帝王切開で早く赤ちゃんを出さなければいけないこともあります。

出典|母子衛生研究会「赤ちゃん&子育てインフォ」指導/妊娠編:中林正雄(愛育病院院長)、子育て編:多田裕(東邦大学医学部名誉教授)
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知恵蔵2015の解説

前置胎盤

胎盤が子宮下部に発育し、子宮口の一部ないし全部をおおっている状態。胎盤の端が子宮口にかかっている辺縁前置胎盤、一部がかかっている部分前置胎盤、完全に子宮口をおおっている全前置胎盤に分けられる。受精卵が子宮下部へ着床することが原因とされる。経膣(けいちつ)超音波により診断が可能。辺縁前置胎盤の場合は妊娠週数が進み子宮が大きくなることで改善され、経膣分娩(ぶんべん)が可能な場合もあるが、妊娠後半期に前置胎盤の場合は帝王切開が一般的。症状は無痛性の出血。大量出血の場合は母子の生命にかかわり、緊急手術が必要となる場合もある。まれに前置胎盤と癒着胎盤が合併し、帝王切開で胎盤を剥離(はくり)する際に大量出血を伴うことがあり、止血困難な場合には子宮全摘出となるケースもある。
2006年には、秋篠宮妃紀子さまが悠仁(ひさひと)親王を懐妊中に部分前置胎盤と診断され、帝王切開で出産。
04年12月の福島県立大野病院事件では、前置胎盤の女性の帝王切開手術中に癒着胎盤が判明。医師が胎盤をはがしたことで大量出血し、女性は死亡した。医師は業務上過失致死と医師法違反罪に問われたが、08年8月20日福島地裁は無罪を言い渡した。福島地検は29日、控訴断念を発表。医師の無罪が確定した。

(桑野優子 フリーライター / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

ぜんち‐たいばん【前置胎盤】

胎盤が子宮の出口に近い部分に付着し、子宮口を一部または全部ふさいでいる病的状態。

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百科事典マイペディアの解説

前置胎盤【ぜんちたいばん】

胎盤が正常位置よりも下方の子宮口近くに付着するもの。胎盤が子宮口縁に触れる程度の辺縁前置胎盤,内子宮口の一部をおおう一部前置胎盤,内子宮口の全部をおおう全前置胎盤の3種がある。
→関連項目出産

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世界大百科事典 第2版の解説

ぜんちたいばん【前置胎盤 placenta previa】

胎盤は通常,子宮体部に付着するが,子宮の入口(内子宮口)にかかって付着している場合,これを前置胎盤という。妊娠末期から分娩に入るころ,子宮がたびたび収縮して卵膜が子宮からはがれるようになり,子宮口が開いてくると,この部分に付着していた胎盤がはがれて出血を起こす。前置胎盤は全前置胎盤,一部前置胎盤,辺縁前置胎盤に分けられるが,出血の量は内子宮口にかかっている胎盤の程度により異なり,前2者では大出血となるため,大部分の場合,帝王切開が必要になるが,後者は破水後に止血して正常な分娩経過で済むこともある。

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知恵蔵miniの解説

前置胎盤

異常妊娠の一種で、胎盤が通常よりも低い子宮下部に付着し、内子宮口の全部または一部を覆っている状態を指す。妊娠後半期に起こる腹痛を伴わない性器出血(警告出血)が典型的な症状で、分娩時には母体や胎児の生命に関わるほどの大量出血が起こりやすくなる。前置胎盤と診断が確定した場合は、出血の有無にかかわらず入院治療が行われ、出血量によっては帝王切開による胎児や胎盤の娩出が考慮される。

(2014-9-1)

出典|(株)朝日新聞出版発行
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

前置胎盤
ぜんちたいばん
placenta previa

胎盤の大部分または一部が,子宮下部に付着して,子宮口をおおうもの。日本での発生頻度は 0.6~0.7%。おもな症状は妊娠中に反復する,疼痛を伴わない出血で,分娩が近づくと,胎盤がはがれるため多量の出血が起る。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

前置胎盤
ぜんちたいばん

胎盤の付着位置の異常で、胎盤の大部分または一部が子宮下部(子宮峡)に付着し、内子宮口に及ぶものをいう。妊卵が異常に下方に着床することによる。胎盤が内子宮口にかかる程度によって分類され、全部を覆うものを全前置胎盤、一部分を覆うものを一部前置胎盤、内子宮口縁に達するものを辺縁前置胎盤という。症状は無痛性の子宮外出血で、妊娠後半期、とくに残りの3か月および分娩(ぶんべん)開始時にみられるのが特徴とされ、診断の目標となる。この出血は、子宮口が開いてくるとともに付着していた胎盤がはがれることによる。
 前置胎盤でも程度の軽いものは、分娩の進行に伴い、胎児先進部の圧迫などによって止血され経腟(けいちつ)分娩が可能な場合もあるが、高度なものでは帝王切開が必要となる。頻度は全分娩の約0.5%で、経産婦(とくに多産婦)に多くみられる。したがって、子宮体部の内膜を損傷しないようにすること、掻爬(そうは)手術などを受けないことなどが予防となる。[新井正夫]

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