秋田県南東部、平鹿郡にあった旧町名(平鹿町(まち))。現在は横手市平鹿町で、市の中部を占める。旧平鹿町は、横手市の南西方に位置する。1956年(昭和31)浅舞(あさまい)町と吉田村が合併して成立。1957年醍醐(だいご)村を編入。2005年(平成17)増田、雄物川(おものがわ)、大森、十文字(じゅうもんじ)の4町および山内(さんない)、大雄(たいゆう)の2村とともに横手市に合併。JR奥羽本線と国道13号、107号が通じる。横手盆地の南部を占め、耕地がよく開け、米作のほかリンゴ栽培が行われる。リンゴは平鹿リンゴとして知られ、醍醐地区には県の果樹試験場がある。養豚、養鶏も盛んで、多頭・多数羽飼育の傾向がある。中心地区の浅舞には約400年の伝統をもつ朝市があり、毎月1、4、6、8のつく日に開かれる。醍醐地区の荒処(あらどころ)に伝わる梵天行事(ぼんてんぎょうじ)は、地区の灌漑(かんがい)用水をまかなう弁天池へ青壮年者が梵天を担いで入るもので、選択無形民俗文化財。
[宮崎禮次郎]
『『平鹿町郷土誌』(1969・平鹿町)』
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