延納(読み)エンノウ

精選版 日本国語大辞典 「延納」の意味・読み・例文・類語

えん‐のう‥ナフ【延納】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 期限におくれて納めること。納入の期限をのばすこと。
    1. [初出の実例]「国有林野及産物売払代金延納に関する担保取扱方」(出典:農商務省訓令第四六号‐明治三二年(1899)一一月二七日)
  3. ひきいれること。味方にすること。
    1. [初出の実例]「其政敵と雖も〈略〉一日相共にす可きを見て、心竊に之を延納するが如き態有り」(出典:一年有半(1901)〈中江兆民〉三)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「延納」の意味・わかりやすい解説

延納
えんのう

納税者の納税資金の準備に必要な期間を考慮し、一定期間を限って租税納付延期を認める制度所得税、法人税、相続税贈与税について認められている。延納を許可された場合には、延納の期間中に延滞税を課されたり督促を受けることはないが、即納した納税者とのバランスを考慮して、延納する税額に年7.3%の割合を乗じた利子税が課される。なお、国有財産の売却代金または交換差金などにも延納の制度がある。

[林 正寿]

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世界大百科事典(旧版)内の延納の言及

【利子税】より

付帯税の一種で,延納または納税申告書の提出期限の延期が認められる場合に課される。遅延利息の性質をもたない。…

※「延納」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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