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弓場始 ゆばはじめ

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世界大百科事典 第2版の解説

ゆばはじめ【弓場始】

武家の歳首の年中行事。弓始,的(まと)始ともいう。流鏑馬(やぶさめ),笠懸,犬追物などのような騎射に対して,正月に催される弓矢の行事の多くは,歩射つまり徒歩で矢を射た。正月に行われる矢弓行事は,練武のためというよりも,年初の吉凶を卜し,邪鬼を払う呪術的な信仰があったものと思われる。弓場始は朝廷における射礼(じやらい)にならったものだが,弓矢の行事であるだけに,とくに武家社会に発達をみた。鎌倉幕府の成立とともに,弓場始は武家儀礼としての性格を新たにし,おおむね正月中の10日前後を選んで行い,射手は6人または10人,ときには12人を左右に番(つが)い,それぞれ10回ずつ射させ,将軍も親しくその式に臨んだ。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

弓場始
ゆばはじめ

10月5日、天皇が弓場殿に出られ、弓の競技をご覧になる儀式。明年正月の賭弓(のりゆみ)の準備のために、前年の10月に射場(いば)開きをした。また、射場始ともいう。弓矢を天皇の御座の左右に立て、その成績によって射分銭や絹を賞として賜る。これは、中国の『礼記(らいき)』にある、天子が将師に命じて武を習わせるために射を行ったということを、わが国に取り入れて始まったとされる。10月3日に左右衛門が堋(あずち)とも書く。土を塀状に築き、弓の的を描いたもの)を弓場に設け、当日は公卿(くぎょう)以下、束帯姿で弓射を行う。鎌倉・室町時代には弓始、的始と称した。[山中 裕]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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