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引当金

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

引当金

将来予想される支出損失を想定し、事前に積み立てておくお金のこと。

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知恵蔵の解説

引当金

当期以前の事象が原因で、将来特定の費用や損失が発生する確率が高く、しかもその発生額を現在、合理的に見積もることができる時、そのような将来の特定の支出に対して準備される費用のこと。このような場合、当期に負担する金額を当期の費用または損失として引当金に繰り入れる。引当金残高は、貸借対照表上、資産の部あるいは負債の部に記載される。前者は資産の控除項目として記載される評価性引当金であり、代表例は貸し倒れ引当金。後者は負債項目として計上される負債性引当金で、代表例は退職給与引当金修繕引当金など。例えば不況の時などには取引先の資金繰りの悪化や倒産などにより、受取手形・売掛金・貸付金などの債権がすべて確実には回収できないかもしれない。そこでその回収不能見込額を何らかの方法で推定して当期の損失と考え、その部分を受取債権の控除項目として立てたのが、貸し倒れ引当金である。一方の負債性引当金は前述の退職給与引当金のように将来発生することがわかっている費用を、その原因が生じる期間のうちに費用化して収益に対応させておき、将来の支出のために準備しておくもの。

(小山明宏 学習院大学教授 / 2007年)

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デジタル大辞泉の解説

ひきあて‐きん【引当金】

企業会計で、将来の特定の費用または損失の発生を合理的に見積もることができる場合に、当期の費用または損失として計上する貸方項目の金額。賞与引当金・退職給与引当金・修繕引当金など。

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百科事典マイペディアの解説

引当金【ひきあてきん】

企業の経理部門で使われる用語。次期以降にその発生が予想され,その発生が当期以前の事象に起因しており,支出金額も予測できる経済活動について,損益計算上費用を見越し計上するもの。

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会計用語キーワード辞典の解説

引当金

将来の特定の費用または損失に備えて当期に負担すべき金額を合理的に見積もり計上したものを引当金といいます。引当金として計上するための条件は4つあります。1.将来の特定の費用または損実であること2.その発生に、当期以前の出来事が関わっていること3.発生の可能性が高いこと4.金額を合理的に見積もることができるもの貸倒引当金、賞与引当金、退職給付引当金、修繕引当金などがこれに当たります。

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世界大百科事典 第2版の解説

ひきあてきん【引当金 allowance】

特定の費用ないし損失が将来(次期以降)において発生する可能性が大であり,しかも,その発生見込額を合理的に算定することができる場合に,それに備えた会計処理を当期中に行うことによって計上されることとなる貸借対照表上の貸方項目をいう。引当金を計上する会計処理は,通常,引当経理と称される。引当経理は期間損益計算を適正化するために行われる,と説明するのが旧来の通説であったが,必ずしも定説とはなりえず,今日では根本的に再検討されようとしている。

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大辞林 第三版の解説

ひきあてきん【引当金】

企業会計で、将来特定の費用や損失があらかじめ見積もれる場合に、その期に損金として計上が認められる金。退職給与引当金・貸倒引当金など。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

引当金
ひきあてきん
reserve

将来における特定の費用または損失に備えるための金額。合理的な見積額のうち当該事業年度の負担に属する金額を,費用または損失として貸借対照表の負債の部に計上することができる。たとえば,退職給付引当金,役員退職慰労引当金,修繕引当金などがある。1年内に使用されると認められるものは流動負債の項目に,それ以外は固定負債の項目に計上する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

引当金
ひきあてきん

適正な期間損益計算の観点から行われた、費用の見積り計上に伴って生じた貸方科目。具体的には、以下の要件に該当するものをさす。(1)将来の費用または損失であって、(2)その発生が当期以前の事象に起因し、(3)発生の可能性が高く、かつ(4)その金額を合理的に見積もることができる場合には、そのうち当期の負担に属する部分を損益計算上、当期の費用または損失として計上するとともに、その額を引当金に繰り入れなければならない。
 引当金には、資産価額からの控除を意味する評価性引当金と、将来の支出を意味する負債性引当金の2種類がある。評価性引当金としては、売掛金や受取手形などの債権の貸倒見積額を表す貸倒引当金があげられる。
 また、負債性引当金としては、企業が所有する設備などについて毎年行われる修繕がなんらかの理由で行われなかった場合に、その修繕に備えて設けられる修繕引当金、数年ごとに定期的に行われる船舶や溶鉱炉などの特別の大修繕に備えて設けられる特別修繕引当金、製品などを販売する際に、販売後の一定期間内であれば無料で修理を行うという保証をした場合などに設けられる製品保証引当金、従業員の退職給付(退職一時金と確定給付型企業年金)の支払いのために必要となる債務について会計基準に従って計上される退職給付引当金などがある。
 負債性引当金は、法律上の債務ではないが、債務と同じく、将来資産が減少しまたは役務を提供することを必要とするものであり、会計的負債とよばれ、貸借対照表では負債の部に計上される。その場合、1年以内に使用される見込みのものは流動負債に、1年を超えて使用される見込みのものは固定負債に計上される。[万代勝信]

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世界大百科事典内の引当金の言及

【準備金】より

… 任意準備金は,定款の規定または総会の決議によって積み立てられ,または留保される準備金で,特定積立金と繰越剰余金に分けられる。特定積立金は,特定の使途が定められている準備金で,配当平均積立金,損失塡補準備金,社債償還積立金,株式償還積立金,設備拡張準備金,退職給与積立金などであるが,価格変動準備金,渇水準備金,特別償却引当金など税法上のいわゆる利益性引当金も任意準備金に属する。繰越剰余金は,使途が特定されていない単なる利益留保で,一般に未処分利益または繰越利益と呼ばれているが,いわゆる別途積立金もこれに属する。…

※「引当金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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