弘明寺(読み)グミョウジ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

弘明寺
ぐみょうじ

横浜市南区弘明寺町にある高野山(こうやさん)真言宗の寺。瑞応山(ずいおうざん)蓮華院(れんげいん)と号する。坂東観音(ばんどうかんのん)霊場第14番札所。寺伝では、721年(養老5)インドの善無畏(ぜんむい)によって開山、天平(てんぴょう)年間(729~749)に行基(ぎょうき)が仏教宣布のため全国を回遊中に当山の霊域を感得し、草庵(そうあん)を結び観音像を彫刻、安置したと伝える。その後、弘法(こうぼう)大師(空海)が歓喜聖天(かんぎしょうでん)を刻んで安置した。源頼朝(よりとも)の祈願寺とされ、室町時代には北条早雲(そううん)が寺領を下付し、さらに江戸時代には御朱印を与えられて護持されたが、明治時代の廃仏棄釈により一時衰微した。現在は門前商店街の繁栄とともに参詣(さんけい)者でにぎわう。本尊の十一面観音像は横に丸鑿(まるのみ)跡を残す「鉈(なた)彫り」の彫像で、平安時代の横彫りの代表的仏像として国の重要文化財に指定されている。[野村全宏]

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精選版 日本国語大辞典の解説

ぐみょう‐じ グミャウ‥【弘明寺】

横浜市南区弘明寺町にある真言宗の寺。山号は瑞応山。天平年間(七二九‐七四九)行基が草創と伝えるが、また一説には弘仁年間(八一〇‐八二四)空海の創建ともいわれる。鎌倉幕府歴代の武将の祈願所。

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