御用新聞(読み)ごようしんぶん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

御用新聞
ごようしんぶん

政府や政党,ときには大会社など,権力者の利益を守ろうとする新聞。フランスで 1631年にテオフラスト・ルノドーが宰相アルマン・ド・リシュリュー援助を受けて創刊した『ガゼット』は,その後もブルボン王朝の手厚い保護のもとに官報の役割を果たした御用新聞の代表である。日本では明治5(1872)年に創刊された『東京日日新聞』が,創刊時代から司法省筋の援助を受けていたが,1873年12月に福地源一郎が入社してからは,いっそう政府との結びつきを強め,御用新聞の代表的存在であった。

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世界大百科事典 第2版の解説

ごようしんぶん【御用新聞】

政府,権力者などに保護されて,その政策,方針を擁護,宣伝する新聞。政府を擁護する場合が多いので,政府御用新聞ということがある。〈御用学者〉〈御用組合〉などとともに,権力に迎合し,自主性の欠如したものを軽べつする意味合いをもっている。欧米においても支持政党を明確にした新聞や,政府自身が保有し宣伝活動を行う新聞のようなは多いが,日本の御用新聞は明治時代前半に集中してみられ,西欧のものとは歴史上の意味は大きく異なる。

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精選版 日本国語大辞典の解説

ごよう‐しんぶん【御用新聞】

〘名〙 時の政府・権力者の保護を受けて、その政策の弁護・宣伝のための論説・報道を掲載する新聞。御用紙。〔東京日日新聞‐明治二五年(1892)一月二一日〕

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世界大百科事典内の御用新聞の言及

【商業新聞】より

…販売収入,広告収入などを経営の基盤とし,利潤の獲得を前提とする新聞。日本では明治初期の新聞発達初期には,大(おお)新聞と小(こ)新聞があり,前者は政論中心であってそのほとんどは政府・政党から資金援助を受けることの多い御用新聞や政党新聞で,利潤獲得は第二義的であったのに対し,後者はそのような援助を受けることが少なく,企業存続のために利潤を得る必要があった。日本の商業新聞はこの小新聞を源流にして,明治後期から急速に発展して現在に至っている。…

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