心斎橋筋(読み)シンサイバシスジ

デジタル大辞泉 「心斎橋筋」の意味・読み・例文・類語

しんさいばし‐すじ〔‐すぢ〕【心斎橋筋】

大阪市中央区の商店街心斎橋から南へ戎橋えびすばしに至る通り

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「心斎橋筋」の意味・読み・例文・類語

しんさいばし‐すじ‥すぢ【心斎橋筋】

  1. 大阪市中央区の南北に通じる街路。また、沿道の町名。心斎橋から戎橋(えびすばし)に至る間は高級専門店が多く、大阪市の代表的な商店街。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「心斎橋筋」の解説

心斎橋筋
しんさいばしすじ

丼池どぶいけ筋の一筋西の筋。明暦元年(一六五五)大坂三郷町絵図に筋名として載るが、同図および寛文期(一六六一―七三)の貼紙をもつ大坂町中並村々絵図では、淡路あわじ町とかわら町の間、安土あづち町とほん町の間に惣尻切そうしりきれ町と記す。また元禄一〇年(一六九七)「摂州難波丸」は、丼池筋の淡路町・瓦町間に惣尻切町と記しており、丼池筋から当筋一帯が慶長期(一五九六―一六一五)の市街西端と推定される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「心斎橋筋」の意味・わかりやすい解説

心斎橋筋
しんさいばしすじ

大阪市中央区南部を南北に通じる街路。心斎橋から南へ戎橋(えびすばし)に至る約750メートルをいう。心斎橋は旧長堀(埋立て。駐車場)に架かっていた橋で、現在は、1909年(明治42)に架け替えた石造のアーチ橋陸橋として残っている。元和(げんな)年間(1615~1624)に伏見(ふしみ)の町人岡田新三心斎らが長堀を掘削、1662年(寛文2)自分の屋敷の前に橋を架けたのが心斎橋であるといわれている。心斎橋筋は、堀江、新町の待合、料亭と、道頓堀(どうとんぼり)の芝居町とを結び、最初北詰(きたづめ)が栄えたが、明治以後は南詰が繁栄した。1937年(昭和12)地下御堂筋線(みどうすじせん)が通じ、1996年(平成8)に地下鉄長堀鶴見(つるみ)緑地線が開通した。大丸、そごうデパート(2009年閉店)を中心とした都心商店街が発展し、洋品雑貨、貴金属、楽器などの専門店が多い。また、アメリカ村、ヨーロッパ通りは若者の街としてにぎわっている。

[安井 司]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「心斎橋筋」の意味・わかりやすい解説

心斎橋筋 (しんさいばしすじ)

大阪市中央区にある街路で,大阪を代表する都心商店街。御堂(みどう)筋のすぐ東側を北の心斎橋から南の戎(えびす)橋まで南北約700mの間に,大丸,そごうのデパートをはじめ,呉服,紳士服,洋品雑貨,時計・貴金属,美術工芸などの専門店が並び,最近は若者相手の店舗も増加している。17世紀後半,船場島之内との間を流れる長堀川に心斎橋が架設され,北の土佐堀川から心斎橋を通って南の道頓堀川に至る街路(豊臣秀吉の大坂城築城時につくられた)が橋の名にちなんで心斎橋筋と呼ばれるようになった。心斎橋筋は大阪の代表的な遊郭の新町から,芝居・見世物小屋の並ぶ道頓堀に至る道筋として発展し,江戸初期に買物街としてにぎわっていた橋の北の順慶町付近からしだいに繁栄の中心が南の心斎橋筋へと移った。1964年の長堀川埋立て後,心斎橋は横断歩道橋として保存されている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「心斎橋筋」の意味・わかりやすい解説

心斎橋筋【しんさいばしすじ】

大阪市中央区南西部にある大阪の代表的商店街。長堀川(川は埋め立てられている)にかかる心斎橋から道頓堀川にかかる戎(えびす)橋に至る南北約800mで,服飾品,貴金属,美術工芸品など高級品の老舗や百貨店,飲食店などが集まる。
→関連項目大阪[市]中央[区]

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「心斎橋筋」の意味・わかりやすい解説

心斎橋筋
しんさいばしすじ

大阪市中央区南西部を南北に通る街路。大阪の中心商店街をなし,東京の銀座に対応。地名は,島之内と船場 (せんば) を境して東西に流れていた長堀川に,寛文2 (1662) 年岡田心斎がかけたと伝えられる橋の名に由来。第2次世界大戦後,長堀川は埋立てられて道路 (地下は駐車場) となり,心斎橋も陸橋になっている。ここから南へ,戎橋 (えびすばし) までの間の街路で,デパートや服飾関係の老舗が多い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android