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抱水クロラール ほうすいクロラールchloral hydrate

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

抱水クロラール
ほうすいクロラール
chloral hydrate

C2H3Cl3O2 。刺激性の臭気をもつ無色の結晶で,融点 51.6℃。トリクロロアセトアルデヒド (クロラール) の水和物であり,加熱すると 96℃でクロラールと水に分解する。不安定なクロラールの保存形態として利用される。

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デジタル大辞泉の解説

ほうすい‐クロラール〔ハウスイ‐〕【抱水クロラール】

最初に発見された睡眠薬クロラールに水を化合させて製した無色の結晶。直腸麻酔に用いられる。

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百科事典マイペディアの解説

抱水クロラール【ほうすいクロラール】

化学式はCCl3CH(OH)2。無色の結晶。融点51.6℃,96℃でクロラールと水に分解。水に易溶,エタノールに可溶。DDTの原料や鎮静・催眠薬として用いられた。
→関連項目クロラール

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大辞林 第三版の解説

ほうすいクロラール【抱水クロラール】

最も古くから使われた催眠薬。不眠症のほか、ヒステリー・舞踏病などの治療に鎮静薬として用いる。 → クロラール

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

抱水クロラール
ほうすいくろらーる
chloral hydrate

睡眠・抗けいれん剤。無色の結晶で刺激性のにおいがあり、味は刺激性でやや苦味を有している。古くから合成されており、日本局方には第一版より収載されている。バルビツール酸系睡眠剤が開発される以前には繁用されたが、現在ではまれにしか用いられない。小児のけいれん抑止、催眠・鎮静を目的とし、直腸から注入する。内服では胃粘膜を刺激するので、大量の水とともに服用する。劇薬。極量は1回2グラム、1日5グラム。[幸保文治]

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世界大百科事典内の抱水クロラールの言及

【クロラール】より

…重合しやすく,白色粉末のメタクロラールとなる。また当量の水と水和物を形成し,抱水クロラールchloral hydrate CCl3CH(OH)2となる。抱水クロラールは,融点51.6℃の無色板状結晶で,96℃でクロラールと水に分解する。…

【向精神薬】より

…19世紀になって多くの薬がつくられ,1850年に臭素が性欲を抑えること,翌年にはその抗癲癇(てんかん)作用が発見された。69年に抱水クロラールが睡眠薬に使われ,1903年にはバルビタールも合成された。しかし,実際に精神治療薬が現れたのは第2次大戦後である。…

【催眠薬】より

…もともとベンゾジアゼピン類は抗不安薬として開発されたものであるが,睡眠誘導薬としての評価が高まっており,バルビツレート系催眠薬に代わってよく用いられるようになっている。(2)抱水クロラール 1832年J.F.vonリービヒによって合成され,69年に初めて使われた。最も古い催眠薬で,バルビツレート以前にはよく用いられた。…

※「抱水クロラール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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