指切(読み)ゆびきり

精選版 日本国語大辞典 「指切」の意味・読み・例文・類語

ゆび‐きり【指切】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 小指などを切断すること。主として男女間、特に遊女と客との間において、誓約の証として、あるいは心中のほどを見せようとして、女が小指を切って男に贈ること。
    1. [初出の実例]「心中が御所望ならば腕でも股(もも)でも突申さふか、世間にはやるゆびきりか」(出典浄瑠璃天智天皇(1692)二)
  3. 主として子どもが、約束のしるしとして、互いに小指をまげてひっかけあうこと。ゆびきりげんまん。げんまん。
    1. [初出の実例]「又見んと指(ユビ)きりせはや児桜〈正直〉」(出典:俳諧・毛吹草(1638)五)

ゆびっ‐きり【指切】

  1. 〘 名詞 〙 「ゆびきり(指切)」の変化した語。
    1. [初出の実例]「ゆびっ切してけいせいの中のよさ」(出典:雑俳・柳多留‐一九(1784))

さし‐きり【指切】

  1. 〘 名詞 〙 将棋で、相手を攻めるとき自分の駒を犠牲にしすぎて戦力不足となり、攻めが続かなくなること。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「指切」の意味・わかりやすい解説

指切
ゆびきり

中世法における肉刑一種検非違使庁によって執行された断手と同系統の刑。鎌倉時代初期に味方討をした御家人に,これを科したことがみえ,以後江戸時代初期にいたるまで,盗犯,撰銭令違反者,あるいはキリスト教徒などに科刑した史料が散見している。江戸時代の法制にはこの刑は見出せないが,「指つめ」などと称し,私刑として存続したようである。

指切
ゆびきり

子供同士の約束を表わすしぐさ。互の小指 (ときには親指) をひっかけ合うことで契約した印とする。古代には契約の際,指や手の一定の動作をもってその印とした事例が多かったことから,それが引継がれたとの説明もある。指切の別名を「げんまん」というのは,契約違反には「げんこつ」を1万回与えるという罰則を表わしたものといわれている。

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普及版 字通 「指切」の読み・字形・画数・意味

【指切】しせつ

適切に指示する。

字通「指」の項目を見る

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動植物名よみかた辞典 普及版 「指切」の解説

指切 (ユイキリ)

学名:Acanthopeltis japonica
植物。テングサ科の紅藻

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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