精選版 日本国語大辞典 「摠見寺」の意味・読み・例文・類語
そうけん‐じ【摠見寺】
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滋賀県近江八幡(おうみはちまん)市安土町下豊浦(あづちちょうしもといら)にある臨済(りんざい)宗妙心寺派の寺。遠景山(えんけいざん)(または安土山)と号する。本尊は十一面観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)。天正(てんしょう)年間(1573~92)織田信長を開基、その三男(あるいは従弟)の正仲剛下(しょうちゅうごうげ)を開山として、安土城の南に創建された。以後、織田家の菩提(ぼだい)寺として栄えたが、1854年(安政1)に本堂などを焼失、その後、大手門近くの徳川家康邸跡に仮本堂が建てられた。本尊の木造十一面観世音像は安阿弥(あんあみ)(快慶)の作と伝えられる。仮本堂には信長・信忠(のぶただ)父子の像を安置する。焼失を免れた三重塔は享徳(きょうとく)3年(1454)建立、仁王門(楼門)は元亀(げんき)2年(1571)建立の銘があり、信長が甲賀郡石部(現湖南市)から移築したものと伝え、寺宝の金剛二力士立像、信長使用の鉄鐔(つば)とともに国の重要文化財に指定されている。
[菅沼 晃]
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
滋賀県近江八幡市安土町にある臨済宗妙心寺派の寺。遠景山と号す。開山は織田信長の叔父織田信安の三男正仲剛可(しょうちゅうごうか)。天正年中(1573~92)に信長が安土山中に開創。フロイス「日本史」によれば,「あたかも神的生命を有し,不滅の主であるかのように万人から礼拝されることを」希望して建立したという。三重塔・楼門・木造金剛二力士像などの重文がある。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報
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