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断熱図 だんねつずadiabatic chart (diagram)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

断熱図
だんねつず
adiabatic chart (diagram)

大気の鉛直方向の構造あるいは熱力学的過程の解析に用いる線図の一つ。気圧 p気温 T,あるいはこれらの適当な関数を縦座標と横座標にとり,等圧線等温線,乾燥断熱線,湿潤断熱線,等飽和比湿線などを描いたもの。気団判別などを図式的に行なうのに用いられる。

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世界大百科事典 第2版の解説

だんねつず【断熱図 adiabatic diagram】

横軸に気温,縦軸に気圧をとり,いろいろな状態において,空気の塊が断熱変化をしたときの気圧と気温との関係を線で示した図。熱力学図thermodynamic chartともいう。この関係は,空気の塊が不飽和のときと飽和の場合とは違うので,飽和をしているときの水蒸気の混合比の等しい線,飽和状態で断熱変化をするときの気圧と気温との関係を示す線も記入されている。大気中の現象は規模が大きく,空気塊が移動をするときには近似的に断熱変化をするので,この図により,気圧や気温,混合比の変化などを見ることができる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

断熱図
だんねつず
adiabatic diagram

大気の熱力学的特性を示したり、熱力学的過程を調べるために用いる図。熱力学的ダイアグラムともいう。大気の熱力学的状態は気圧、気温、水蒸気量(混合比)などの状態量によって表され、その変化は断熱的に示される。したがって基本的には、断熱図は等圧線、等温線、等飽和混合比線、乾燥断熱線、湿潤断熱線から構成されている。熱力学的にいえば断熱図は圧力‐比容図の変形で、比容のかわりに温度を用いている。二組の等圧線と等温線によって囲まれる断熱図上の面積は、圧力‐比容図上の対応する面積、すなわち仕事量と同じ面積をもつので、エネルギー・ダイアグラムenergy diagramともよばれる。また、一般に等温線と乾燥断熱線の交角が大きいことが断熱図の望ましい基本条件となっている。断熱図には目的に応じて各種のものが考案されているが、外見が異なっているだけで、互換性がある。断熱図の代表的なものとして、エマグラムemagram、テヒグラムtephigram、スキューT・ログpダイアグラムskew T-log p diagramとよばれるものがある。エマグラムは横軸に気温、縦軸に気圧の対数を用いたもの、テヒグラムは横軸に気温、縦軸に温位の対数を用いたものである。エマグラム上の閉曲線の面積はその曲線が示す断熱過程の仕事量を表している。スキューT・ログpダイアグラムは縦軸に気圧の対数を用い、等温線を等圧線に約45度の角度で斜交させたものである。[股野宏志]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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