医療の質の向上と信頼できる医療の確保を目的に、厚生省(現、厚生労働省)や日本医師会などにより設立された公益財団法人。英語名称はJapan Council for Quality Health Careで、略称JCQHC。中立的・科学的な第三者機関として、病院など医療機関の評価や認定のほか、産科医療補償制度の運用、医療事故情報の収集、外国人患者受入れ医療機関の病院機能評価などを行う。本部所在地は東京都千代田区三崎町。1995年(平成7)7月に設立され、1997年4月から実際の活動を開始した。病院機能評価事業では、医療機関からの申請を受けて書面審査を行い、また医療機関の規模・機能に応じて評価調査者(サーベイヤー)を派遣し訪問調査を行う。病院機能評価とは、病院が組織的に医療を提供するための基本的な活動(機能)が、適切に実施されているかどうかを所定の評価項目(数年ごとに改定)に沿って評価する仕組みで、医療機関の機能を中立・公平な立場にたって評価する。評価の結果により業務改善が必要な問題点が明らかになった場合には改善勧告が行われる。審査の結果、一定の水準を満たしていると認められた医療施設には認定証(有効期間5年)が発行される。2013年(平成25)11月時点の認定病院数は2357で、これは全病院数8558の約28%にあたる。また改善勧告を受けた医療機関でも、改善に取り組み、成果が認められれば認定証を受けられる。審査と調査を受ける医療機関は規模や機能に応じた手数料を支払う。また、認定を受けた医療機関は、重大な医療事故が発生した場合や、法令違反が明らかになった場合には速やかに報告書を提出しなければならない。
[編集部]
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(田辺功 朝日新聞記者 / 2007年)
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