日農(読み)にちのう

世界大百科事典 第2版の解説

にちのう【日農】

日本農民組合の略称。大正期以後,3次にわたって日本農民組合と称する全国的農民組織が結成され,いずれも日農と略称する。(1)日本最初の全国的農民組合組織 1922年4月9日,賀川豊彦杉山元治郎山上武雄,古瀬伝蔵らを指導者として神戸で創立。杉山を組合長とし,機関紙《土地と自由》を発刊した。日農は,岡山県藤田農場,大阪府山田村,岡山県邑久(おく)・上道両郡,香川県伏石,新潟県木崎村などで発生した1920年代の代表的な大小作争議を指導した。

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世界大百科事典内の日農の言及

【皇道会】より

…満州事変後の,軍部の政治的進出という情勢のなかで,在郷軍人と平野力三らの日本農民組合(日農)とによって結成された団体。大恐慌下での国民生活の窮迫,〈思想の悪化〉に危機感を抱いた在京の在郷軍人の一部は,1933年1月,大衆的政治運動に乗り出そうとして,ファッショ的方向に転換していた日農と提携した。…

【小作争議】より

…彼らは,しばしば農民組合を組織して階級的に結集し,自己の要求を貫徹しようとした。1922年の日本農民組合(日農)の設立は,このような小作人の動向を反映したものであるとともに,その後の農民組合の組織化を急速に推し進める契機となった。これに対し,地主側も地主組合を結成して小作人と対抗することが多かったが,西日本では地主の寄生化と不在化の傾向が早期に進んでいたため,地主側の抵抗力はそれだけ弱く,小作人に譲歩する場合が多かった。…

【農民組合】より

…また,ロシア革命や米騒動,労働運動,普選制定要求運動等の高揚がデモクラシー思想を農村へ浸透させたことは,農民の思想的覚醒を促すうえで大きな役割をはたした。1922年に,初めての全国的農民組織である日本農民組合(日農,組合長杉山元治郎)が創立され,西日本を中心に急速に勢力を拡大した背景には,第1次大戦後のこのような農民の状況変化があった。小作農民は,日農の指導のもとで農民組合を結成し,小作料減額,耕作権確立などの要求を掲げて,地主側からしばしば譲歩をかちとった。…

※「日農」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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