春季皇霊祭(読み)シュンキコウレイサイ

デジタル大辞泉 「春季皇霊祭」の意味・読み・例文・類語

しゅんき‐こうれいさい〔‐クワウレイサイ〕【春季皇霊祭】

旧制大祭の一。毎年春分の日に、宮中皇霊殿天皇歴代の天皇・皇后皇親の霊を祭る儀式。今はこの日を「春分の日」とし、国民の祝日一つとする。 春》

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精選版 日本国語大辞典 「春季皇霊祭」の意味・読み・例文・類語

しゅんき‐こうれいさい‥クヮウレイサイ【春季皇霊祭】

  1. 〘 名詞 〙 毎年春分の日に、宮中の皇霊殿で、天皇が歴代の天皇・皇后などの霊をまつる祭儀。もと国家の祭日。今は「春分の日」として国民祝日となる。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「此の日は春季くゎうれい祭の当日なり」(出典:幼学読本(1887)〈西邨貞〉六)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「春季皇霊祭」の意味・わかりやすい解説

春季皇霊祭
しゅんきこうれいさい

3月春分の日に、天皇自ら宮中三殿の一つである皇霊殿(こうれいでん)で、歴代天皇はじめ皇后・皇族すべての皇祖神霊を祀(まつ)る皇室の大祭である。9月秋分の日にも秋季皇霊祭が同様に行われ、第二次世界大戦前は国の祭日であったが、戦後は春分の日、秋分の日として国民の祝日となっている。もと皇室での先祖の祭儀は、古く古典(記紀など)に皇祖の御霊(みたま)を祀った例がみられるが、平安中期以降は京都御所清涼殿(せいりょうでん)内の御黒戸(おくろど)の間(ま)で仏式で行われ、明治以降神仏分離によって神式による祭典となった。当初は神祇官(じんぎかん)にて崩御日にあたる御正辰祭(ごしょうしんさい)が行われたが、1878年(明治11)から天皇の親祭による春秋二季の皇霊祭となり今日に至る。また、当日皇霊殿前庭で「東遊(あずまあそび)」の儀がある。

[牟禮 仁]

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百科事典マイペディア 「春季皇霊祭」の意味・わかりやすい解説

春季皇霊祭【しゅんきこうれいさい】

皇室祭祀の一つ。春分の日に天皇・皇后が出席して皇霊殿で行われる先祖祭。秋分の日に行われるものを秋季皇霊祭という。ともに旧憲法下では国の祭日であった。

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