3月春分の日に、天皇自ら宮中三殿の一つである皇霊殿(こうれいでん)で、歴代天皇はじめ皇后・皇族すべての皇祖の神霊を祀(まつ)る皇室の大祭である。9月秋分の日にも秋季皇霊祭が同様に行われ、第二次世界大戦前は国の祭日であったが、戦後は春分の日、秋分の日として国民の祝日となっている。もと皇室での先祖の祭儀は、古く古典(記紀など)に皇祖の御霊(みたま)を祀った例がみられるが、平安中期以降は京都御所清涼殿(せいりょうでん)内の御黒戸(おくろど)の間(ま)で仏式で行われ、明治以降神仏分離によって神式による祭典となった。当初は神祇官(じんぎかん)にて崩御日にあたる御正辰祭(ごしょうしんさい)が行われたが、1878年(明治11)から天皇の親祭による春秋二季の皇霊祭となり今日に至る。また、当日皇霊殿前庭で「東遊(あずまあそび)」の儀がある。
[牟禮 仁]
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