木蓮(読み)モクレン

デジタル大辞泉 「木蓮」の意味・読み・例文・類語

もく‐れん【木×蓮/木×蘭】

モクレン科の落葉低木または亜高木。よく分枝し、葉は広倒卵形。3、4月ごろ、葉に先だって紫色の6弁花を上向きに開く。実は集合果で、熟すと裂けて赤い種子をつり下げる。中国原産。古くから庭木とされる。モクレン科の双子葉植物にはコブシオガタマノキユリノキなども含まれる。マグノリア紫木蓮しもくれん木蓮華もくれんげ。もくらん。 春》大空に―の花のゆらぐかな/虚子

き‐はちす【木×蓮】

ムクゲ別名
フヨウの別名。

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精選版 日本国語大辞典 「木蓮」の意味・読み・例文・類語

もく‐れん【木蓮・木蘭】

  1. 〘 名詞 〙 モクレン科の落葉低木。中国原産で観賞用に庭などに栽植される。高さ二~四メートル。葉は柄をもち広倒卵形で長さ一〇~一五センチメートル。春、葉に先だって暗紅紫色で六弁の大きな鐘形花が咲く。花弁は倒卵状長楕円形。果実は卵状長楕円形で褐色を帯び、赤い種子が白い糸で垂れ下がる。和名は「木蘭」の字音による。漢名は辛夷で、木蘭は科の漢名。しもくれん。もくれんげ。もくらん。むくらん。もくらに。白い花の白木蓮(はくもくれん)をいうこともある。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「師説に唐棣は木蓮なりと云り」(出典:応永本論語抄(1420)子罕第九)

き‐はちす【木蓮】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「きばちす」とも )
  2. 植物ふよう(芙蓉)」の古名。〔俳諧・改正月令博物筌(1808)〕
  3. 植物「むくげ(木槿)」の異名。《 季語・秋 》 〔十巻本和名抄(934頃)〕

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