新撰 芸能人物事典 明治~平成 「松本謙三」の解説
松本 謙三
マツモト ケンゾウ
- 職業
- 能楽師(下掛宝生流ワキ方)
- 肩書
- 重要無形文化財保持者(能ワキ方)〔昭和41年〕
- 生年月日
- 明治32年 3月21日
- 出生地
- 富山県 東砺波郡城端町(南砺市)
- 経歴
- 明治42年上京、11歳で宝生流10代家元・宝生新の門下となり、43年「岩船」のワキヅレで初舞台。同年「吉野天人」で初ワキを務める。大正5年17歳で秘曲「張良」の初演を許されるなど若くして才能を開花させ、ワキ方の第一人者として活躍。昭和8年霞会を発足、主宰。32年より日本能楽会会員。39年能楽使節団の一員としてヨーロッパに派遣される。41年ワキ方で初の人間国宝に認定される。線が太く、堅実な芸風を基盤としながら、さまざまなシテに対処できる幅の広さも備えていた。代表的な舞台に「藤戸」「鸚鵡小町」「砧」「葵上」「望月」など。
- 受賞
- 勲四等旭日小綬章〔昭和44年〕 芸術祭賞奨励賞(昭28年度)「砧」「安宅」,広瀬記念能楽賞(第1回)〔昭和35年〕,城端町(富山県)名誉町民〔昭和47年〕
- 没年月日
- 昭和55年 9月15日 (1980年)
出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報