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株主代表訴訟 かぶぬしだいひょうそしょう

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

株主代表訴訟

株主が会社に代わって取締役を相手に損害賠償を求める訴訟。取締役が違法行為を行ったり、著しい判断ミスで会社に損害を与えたにもかかわらず、会社がその責任を追及しなかった際、6カ月以上株式を保有している株主であれば誰でも、その取締役に対して提訴ができる。1993年10月施行の改正商法で、訴訟手数料が一律8200円となって以降、訴訟が活発化している。取締役が敗訴すれば自腹で会社に賠償金(2002年の商法改正で犯罪行為に関与した場合を除き軽減)を支払う半面、株主が勝訴しても賠償金は取締役が損害を与えた会社に入る。

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知恵蔵の解説

株主代表訴訟

不正行為によって会社に不利益を与えた取締役に対し、株主が起こす訴訟。1993年の商法改正で、提訴にかかる費用が一律8200円となり、以後、案件が急増した。6カ月以上の株主ならば誰でも行うことができる。敗訴した場合に取締役が負うべき賠償額の上限は、代表取締役が報酬の6年分、社内取締役が4年分となっている。評価は分かれるものの、経営責任を明確化するという点では評価されるべき制度といえる。

(熊井泰明 証券アナリスト / 2007年)

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デジタル大辞泉の解説

かぶぬし‐だいひょうそしょう〔‐ダイヘウソショウ〕【株主代表訴訟】

代表訴訟

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百科事典マイペディアの解説

株主代表訴訟【かぶぬしだいひょうそしょう】

株主が会社に代わって取締役などの経営責任を追及し,損害賠償などを求める訴訟(会社法847条以下)。株主による取締役の業務執行に対する監督機能強化の一環で,1950年に制度化された。
→関連項目コーポレート・ガバナンス差止請求権

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M&A用語集の解説

株主代表訴訟

経営者の株主利益に反する行為に対して、株主が集団で取締役の責任を追及すること。

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ナビゲート ビジネス基本用語集の解説

株主代表訴訟

株主が、会社に代わって、経営者(取締役や役員)の責任を追及し、損害賠償を求める制度のこと。経営者の不正行為や判断ミスによって、会社に損害がもたらされた場合に認められている。 株主が訴訟の提起を会社に請求しても、会社がこれを行わなかった場合、株主が代わって訴訟を起こすことができるというもの。

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大辞林 第三版の解説

かぶぬしだいひょうそしょう【株主代表訴訟】

株主が会社に代わって会社のために取締役の会社に対する責任を追及する訴訟。取締役が違法行為等をして会社に損害を与えた場合、会社はその取締役に対し損害賠償を請求することが可能。一次的には会社が賠償の請求を行うべきであるが、それがなされない場合に株主による提訴を認めている。 → コーポレート-ガバナンス

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

株主代表訴訟
かぶぬしだいひょうそしょう
stockholders' representative action

会社が取締役などの責任を追及する訴えの提起を怠っているときに,個々の株主が会社に代わって提起する訴訟。代位訴訟。1950年の商法改正で導入された。株主(公開会社においては 6ヵ月前〈定款で引き下げが可能〉から引き続き株式を有する者)が,会社に対し書面または電磁的方法をもって取締役などの責任を追及する訴えの提起を請求したにもかかわらず,会社が 60日以内に訴えを提起しなかった場合,当該株主が提訴することができる。ただし,この期間の経過により会社に回復することができない損害が生じる場合にはただちに訴えを提起できる。不正な利益をはかる目的や,会社に損害を加えることを目的とする場合には訴えを提起しても却下される(会社法847条1~3,5項)。株主または会社は共同訴訟人として原告側に参加でき,また,会社は取締役の側に補助参加することもできる(849条1項)。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

株主代表訴訟
かぶぬしだいひょうそしょう

取締役ほか役員等が会社に対して責任を負う場合、会社がその責任追及を怠るときは、株主が会社にかわって役員等の責任を追及するために提起することができる訴え。条文では、「責任追及等の訴え」と表記されている(会社法847条)。役員等の会社に対する責任は、本来は会社自らが追及すべきであるが、取締役間の仲間意識から不問に付される危険性があるので、出資者である株主自らで役員等の責任を追及する機会を保障したのが、代表訴訟制度である。[戸田修三・福原紀彦]

提起手続

6か月前から継続して株式を保有(非公開会社=全部株式譲渡制限会社では6か月の継続保有要件は不要)する株主は、会社に対して役員等の責任追及の訴えを提起するよう書面等で請求することができる(会社法847条1項・2項)。この請求の日から60日以内に会社が訴えを提起しない場合には、その株主自らが訴えを提起できる(同法847条3項)。なお、この期間が経過することにより会社に回復することができない損害が生じるおそれがある場合には、60日を待機せず、株主はただちに訴えを提起することができる(同法847条5項)。また、会社が訴えを提起しない場合には、当該株主または責任追及を受けた役員等から請求があれば、会社は訴えを提起しない理由を書面等(不提訴理由書)で通知しなければならない(同法847条4項)。不提訴理由書は2005年(平成17)会社法制定時点に導入された制度であり、不提訴理由を知ることにより、株主・役員等がその後の対応を決定する資料となるとともに、その後提起された代表訴訟においては裁判官の心証形成の資料ともなりうる。
 株主が代表訴訟を提起する際の訴額は請求額にかかわらず160万円とされ、訴訟手数料は一律1万3000円となる(同法847条6項、民事訴訟費用等に関する法律4条2項・3条1項)。[戸田修三・福原紀彦]

濫訴防止

株主代表訴訟は濫用される危険もある。そこで、株主もしくは第三者の不正な利益を図りまたは当該会社に損害を加えることを目的とする場合には、当該株主は訴え提起の請求をすることができない(会社法847条1項但書)。また、被告取締役は、悪意の株主に対して相当の担保をたてることを求めるべく裁判所に申し立てることができる(担保提供命令の申立て。同法847条7項・8項)。[戸田修三・福原紀彦]

判決の効果

民事訴訟の一般原則に従えば、確定判決の効果は訴訟両当事者間(原告・被告間)にしか及ばない(民事訴訟法115条1項1号)。しかし、株主代表訴訟では原告は株主、被告は役員等であるが、株主は会社のために役員等を訴えているのであるから、判決の効力は会社にも及ぶ(同法115条1項2号)。[戸田修三・福原紀彦]

訴訟参加・和解

会社が被告役員側に補助参加することも認められているが、監査役設置会社では監査役全員(被告が監査委員である場合を除き、委員会設置会社では監査委員全員)の同意を要する(会社法849条)。また、会社が訴訟上の和解をすることも認められ(同法850条1項)、その場合には役員等の責任の免除には、総株主の同意が不要とされている(同法850条4項)。[戸田修三・福原紀彦]
『森・濱田松本法律事務所編、三浦亮太著『新・会社法実務問題シリーズ5 取締役・取締役会・株主代表訴訟』(2006・中央経済社) ▽朝日中央綜合法律事務所編著『会社法対応 株主代表訴訟の実務相談』(2007・ぎょうせい)』

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