核兵器禁止条約(読み)かくへいききんしじょうやく(英語表記)Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons

知恵蔵mini「核兵器禁止条約」の解説

核兵器禁止条約

核兵器保有や使用を全面的に禁じる国際条約。ノーベル平和賞を受賞した非政府組織「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」などの働きかけで2017年に国連で採択された。20年までに50カ国・地域が批准したため、21年1月に発効する。ただし、米・英・・中・露の核保有国は核保有による抑止力の有効性などを訴えて署名や批准を行っておらず、日本を含めた同盟国もこれに従っているため、発効当初の実効性は限定的なものとなる。

(2020-10-29)

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デジタル大辞泉「核兵器禁止条約」の解説

かくへいききんし‐じょうやく〔‐デウヤク〕【核兵器禁止条約】

Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons》核兵器の開発・保有・使用などを法的に禁止する国際条約。2017年7月採択、2021年1月発効。→核不拡散条約
[補説]2017年9月に署名手続きが開始され、2020年10月に発効要件となる50か国の批准を得た。核保有国や日本およびNATO諸国の大多数は参加していない。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「核兵器禁止条約」の解説

核兵器禁止条約
かくへいききんしじょうやく
Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons

核兵器を違法とし,その製造,保有,使用などを禁止する国際条約。2017年7月7日採択。2021年1月22日発効予定。核兵器の使用から生ずる壊滅的かつ非人道的な結末を深く憂慮し,いかなる場合にも核兵器が再び使用されないことを保証する唯一の方法としてつくられた。核兵器の製造,保有,使用禁止以外に核兵器を使用するとの威嚇を禁じるほか,核兵器使用や核実験の被害者に対して援助を提供することを定めている。非核化をめぐる国際条約には核兵器不拡散条約 NPTや包括的核実験禁止条約 CTBTがあるが,NPTにおける核兵器国と非核兵器国との対応の別や,1996年の国際連合採択後も発効をみない CTBTの形骸化などをうけて,非核国のノルウェー,メキシコ,オーストリアが中心となって 2013~14年に核兵器の非人道性に焦点をあてる条約の締結に向けて国際会議を開いた。さらに市民運動の国際連合体である核兵器廃絶国際キャンペーン ICANがその活動をあと押しした。核兵器禁止条約は 2017年7月7日,国際連合の条約交渉会議にて賛成122,反対1,棄権1で採択。2020年10月24日には条約発効に必要な批准国・地域が 50に達し,2021年1月22日発効の運びとなった。しかし,条約には核兵器の 90%以上を保有しているとされるアメリカ合衆国とロシア,および中国などの核兵器国,非核兵器国でありながら核兵器国の核抑止力に依存する日本などは条約に署名しておらず,実効性が課題となっている。

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