デジタル大辞泉 「根岸」の意味・読み・例文・類語
ね‐ぎし【根岸】
2 砂質の上等な壁土。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
横浜市中区南部および磯子(いそご)区北部の台地から根岸湾岸にわたる地区。南向きの日なた斜面で気候が温暖なうえに、台上からの展望が広く、早くから横浜の高級住宅地として開けていた。第二次世界大戦後、根岸湾埋立事業の進展に伴って、海岸低地にJR根岸線が通じ、根岸駅も設けられ、横浜中南部の近代産業の中心地区となっている。根岸台において日本で初めて洋式競馬が行われ、その競馬場の跡地に森林公園が設けられ、隣接して「馬の博物館」もある。北西の三殿台遺跡(さんとのだいいせき)(国指定史跡)は縄文・弥生(やよい)・古墳の三時代約5000年にわたる住居跡で、全国的にもたぐいまれな集団地区(約250戸)として知られ、出土品を収蔵展覧する三殿台考古館がある。
[浅香幸雄]
東京都台東区北部,JR山手線鶯谷(うぐいすだに)駅北東部一帯の地名。上野台の崖下の低湿な土地であったが,上野の山を背景とした音無(おとなし)川の清流や四季の田園風景を求めて,江戸時代後期,とくに文政・天保(1818-44)ころには多くの文人が居を構え,〈呉竹の根岸の里〉とよばれた。またウグイスが多かったので〈初音の里〉の称もあった。武家,町人が百姓地に住むことを禁じた天保改革の華奢厳禁の令以来,一時さびれたが,明治になって,吉原,浅草,入谷などの繁華な地に近いこともあって再び資産家や俳人正岡子規,画家中村不折らが住むようになった。現在はおもに住宅地であるが,旅館や社寺も多い。古くからある豆腐料理専門店〈笹乃雪〉は有名。また不折の旧宅は書道博物館となり,和漢の書道史資料1万1000点を収蔵・展示している。
執筆者:正井 泰夫
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