棒鋼(読み)ぼうこう(その他表記)steel rod

精選版 日本国語大辞典 「棒鋼」の意味・読み・例文・類語

ぼう‐こう‥カウ【棒鋼】

  1. 〘 名詞 〙 鉄筋コンクリート構造などに用いられる鋼材一種断面により丸形、四角六角などに分けられる。階段手すりなどに多用される。
    1. [初出の実例]「工具類の紛失はかなり多かった。〈略〉バイブレンチがなくなる、仮倉庫内の棒鋼が引き抜かれる」(出典:劉広福(1944)〈八木義徳〉)

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改訂新版 世界大百科事典 「棒鋼」の意味・わかりやすい解説

棒鋼 (ぼうこう)
steel rod

直径が10mm程度より太い鋼材。製造法はほとんど線材と同様である。製品としては定尺に切断したもののほか,30mm前後の直径のものまではコイルに巻いて出荷される。用途は建設用がほとんどで,コンクリート鉄筋として線材とともに使用される。鉄筋コンクリートに使用される際にコンクリートとの付着性をよくするために,表面突起をつくった異形棒鋼と呼ばれる製品が開発され,盛んに利用されている。これは,圧延ロールにその突起の雌型を刻んで,圧延中に突起を成形するのである。突起の配列をらせん状につけて,それ自体が不連続のねじ山を形成するようにして,PCコンクリート製造のとき,応力を付加する際のボルト締めを棒材の長手方向のどこでもできるようにした製品もある。材質としては低炭素鋼で,熱間圧延のままで使用される。
線材
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「棒鋼」の意味・わかりやすい解説

棒鋼
ぼうこう
bar steel

条鋼(じょうこう)の一種で、断面が円形で直線状に伸ばされたものをいう。冷間加工仕上げされたものをみがき棒鋼、コイルに巻いて出荷されるときはバーインコイルbar in coilという。約1200℃に加熱された鋼片圧延機で、断面形状が(1)楕円(だえん)と角、(2)菱(ひし)形と角、(3)平と角、の繰り返しにより径をしだいに細くして最後に丸にする。丸棒ともいう。節のある鉄筋コンクリート用棒鋼を異形棒鋼という。

[須藤 一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「棒鋼」の意味・わかりやすい解説

棒鋼
ぼうこう
steel bar

条鋼の一種。鋼塊あるいは鋼片を圧延してつくる棒状の鋼材で,厚中板に次いで生産量が多く,メーカーも他品種に比べ圧倒的に多い。中心サイズである直径 19mmの本鋼の市中価格は,鋼材市況の指標とされている。切断面の形状により,丸鋼,角鋼,六角鋼,八角鋼,平鋼,半円鋼などに分れ,特殊形状のものに異形棒鋼がある。サイズ別に,径 100mm以上を大型棒鋼,50~100mmを中型棒鋼,50mm以下を小型棒鋼と区分している。 90%以上が小型棒鋼で,建築用が大半を占め,機械,造船用がこれに次いでいる。

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百科事典マイペディア 「棒鋼」の意味・わかりやすい解説

棒鋼【ぼうこう】

丸鋼,角鋼,平鋼,六角鋼,八角鋼,半丸鋼など,断面が簡単な形の棒状の圧延鋼材。直径10mm以上の丸鋼が最も多く,コンクリート用の鉄筋などに使用される。これには表面に突起をもつ異形棒鋼もある。

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