旋光計の一種で、糖類の分析において糖の濃度が簡単に読み取れるようにくふうされた装置。サッカリメーター、糖量計ともいう。原理は普通の旋光計と同じで、偏光した光を光学活性物質に照射し、検光子を回転してその回転角でその物質の比旋光度がわかり、温度が一定の場合には回転角が試料溶液の濃度に比例することから糖の濃度を求める。糖類は光学活性物質であり、それぞれの糖は一定の条件下では、固有の旋光値をもっている。比旋光度[α]は、光源としてナトリウムのD線を用いたとき、その光がある糖の溶液を通過するときに受ける偏光面の回転角で表し、温度20℃では
となる。ここでaは回転角、lは10センチメートルで表した溶液層の長さ、wは溶液vミリリットル中の糖のグラム数である。
旋光計は古くから研究、開発されており、検糖計も、もっとも簡単なミッチェルリヒの検糖計をはじめ、その後ソレイユ検糖計、ローラン半影検糖計、リービヒ検糖計などの改良型が出てきた。
[高田健夫]
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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