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永字八法 えいじはっぽう yong-zi ba-fa

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

永字八法
えいじはっぽう
yong-zi ba-fa

漢字の書法の8つの基礎点画を「永」の字によって示したもの。後漢の蔡 邕 (さいよう) が嵩山 (すうざん) の石室で神人から授かり,のち魏の鍾 繇 (しょうよう) ,王羲之などを経て,唐の張旭あたりまで伝わったといわれるが疑わしく,実際は唐代に行われた筆法伝授の一つとみられる。

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デジタル大辞泉の解説

えいじ‐はっぽう〔‐ハツパフ〕【永字八法】

書法伝授の一。「永」の一字に含まれ、すべての文字に応用できる運筆法。側(点)・勒(ろく)(横画)・努(ど)(縦画)・趯(てき)(跳ね)・策(短横画)・掠(りゃく)(左へはらう)・啄(たく)(左へ短くはらう)・磔(たく)(捺(なつ)、右の方へはらう)の8種。

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百科事典マイペディアの解説

永字八法【えいじはっぽう】

書法伝授の一法。〈永〉の1字で,すべての文字に共通する筆法を示したもの。案出者は明らかでないが,後漢の蔡【よう】(さいよう)が神人から法を授かったのに始まり,張芝鍾【よう】(しょうよう)・王羲之と各時代の名家に受け継がれていったという。

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世界大百科事典 第2版の解説

えいじはっぽう【永字八法 yŏng zì bā fǎ】

楷書の基本的点画8種が永の1字に包含されているとして,〈永〉字によって運筆法を説いたもの(図)。その来源には張旭説,智永説,蔡邕(さいよう)・王羲之説の3通りある。一般には,後漢の蔡邕が嵩山(すうざん)の石室で書を学び,神授されたと伝えられ,蔡邕から崔瑗(さいえん),張芝,鍾繇(しようよう),王羲之を経て,王羲之7代の孫,隋の智永に伝わり,彼はこれを虞世南に授けて今日に伝わったとされる。おそらく,唐代に楷書の様式が定まるにつれて考案されたものであろう。

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大辞林 第三版の解説

えいじはっぽう【永字八法】

書法伝授法の一。永の字一つですべての漢字の筆の運び方を修練できるというもの。側そく・勒ろく・努・趯てき・策・掠りやく・啄たく・磔たくの八種の筆法。 〔漢の蔡邕さいようの考えだしたものとされるが、一説に王羲之「蘭亭集序」の第一字からともいう〕

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

永字八法
えいじはっぽう

「永」の字の各点画が、書法(用筆法)上のすべての基本を包含している、という解釈から、古くから「永字八法」の名で、書法伝授や手習いの初歩的段階の一方法として用いられてきた。各部の名称は筆順に従って、(1)側(そく)(第一筆の点)、(2)勒(ろく)(第二筆の横画)、(3)努(ど)(第三筆の縦画)、(4)(てき)(第四筆の撥)、(5)策(さく)(第五筆、左から右上に引く画)、(6)掠(りゃく)(第六筆、続いて左下へ引く画)、(7)啄(たく)(第七筆、右から左下に引く画)、(8)磔(たく)(第八筆、左から右下に向かって引く画)の8法。上下左右に放射する筆画に、実に的確な名称を冠している。唐時代の韓方明(かんほうめい)の説によれば、その起源はすでに隷書(れいしょ)体の生まれたころにあり、後漢(ごかん)時代の崔(さいえん)より鐘(しょうよう)、王羲之(おうぎし)、智永(ちえい)に伝えられ、さらに唐に入り張旭(ちょうきょく)に相伝されたという。また「八法乃蔡(さいよう)所書古人用筆之術多於永字取法以其八法之勢能通一切勢也」(『和漢三才図会』巻27)とあり、漢時代の蔡(133―192)の考案ともいうが、確かな創案者は不明である。わが国には江戸時代に輸入され、手習いの初学者へ指導の便法として流行した。[神崎充晴]

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