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沖野岩三郎 おきの いわさぶろう

美術人名辞典の解説

沖野岩三郎

小説家・牧師。和歌山県生。伝道活動中に大逆事件に巻込まれ、これをモデルとした『宿命』が「大阪朝日新聞」懸賞小説に入選。宗教活動の傍ら牧師作家として活躍。著書に『生れざりせば』『赦し得ぬ悩み』等がある。昭和31年(1956)歿、80才。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

沖野岩三郎 おきの-いわさぶろう

1876-1956 明治-昭和時代の牧師,小説家。
明治9年1月5日生まれ。和歌山県で伝道中,大逆事件にまきこまれる。大正6年,事件を題材にした「宿命」を発表。昭和30年軽井沢浅間高原教会を設立した。昭和31年1月31日死去。80歳。和歌山県出身。明治学院卒。著作はほかに「煉瓦(れんが)の雨」など。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

沖野岩三郎
おきのいわさぶろう

[生]1876. 和歌山
[没]1956
キリスト教の牧師。小説家。 1895年和歌山師範学校に学び,小学校教師となり,22歳で校長に就任。この間宣教師ヘールによりキリスト教に導かれた。 1904年上京し明治学院神学部に入学。 07年新宮日本基督教会牧師となる。この頃大逆事件における和歌山組の大石誠之助内山愚童新村忠雄らと親交。 17年上京し作家生活に入り,大石の一族を題材とした『煉瓦の雨』 (1918) ,大逆事件をテーマにした『宿命』 (19) を発表し宗教文学に独自の地歩を築いた。晩年再び牧師に戻り,日本基督教団浅間高原教会初代牧師をつとめた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

沖野岩三郎
おきのいわさぶろう
(1876―1956)

小説家。和歌山県の生まれ。青年時代は軍国主義的思想にかぶれていたが、トルストイの感化などによってクリスチャンとなり、1907年(明治40)31歳で明治学院神学部を卒業。牧師としての生活を送るうち大石誠之助(せいのすけ)、幸徳秋水(こうとくしゅうすい)らのアナキストと知り合い、彼らの社会思想の影響を大きく受けた。大逆事件に関係したが逮捕は免れた。42歳のとき、『大阪朝日新聞』に新時代のキリスト者のあり方を描いた長編小説『宿命』(1918)を発表して文筆生活に入る。以後は、社会主義的キリスト者として多くの著述を残した。[田沢基久]

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