法円寺(読み)ほうえんじ

日本歴史地名大系 「法円寺」の解説

法円寺
ほうえんじ

[現在地名]茨城町小幡

陸前浜りくぜんはま街道に面し、小幡おばた城跡の西約一キロにある。天台宗で、神明山等覚院と号する。本尊阿弥陀如来

寛文三年(一六六三)開基帳(彰考館蔵)によると黒子くろご(現真壁郡関城町)千妙せんみよう寺末で、高九石余、門徒一七ヵ寺、百姓旦那四二〇人を有した。同開基帳には「此寺開基乗海法印より只今迄拾九代、大旦那小幡了円と申仁菩提所ニ開基申候由申伝候四拾七年跡ニ炎上仕法流焼失申候、年号月日知不申候ニ付黒子千妙寺ニ相尋申候ヘハ応永廿壱年之末寺帳ニ乗リ申候由申来候当卯迄二百五拾年ニ罷成候只今之寺地ハ古宿より寛永元年ニ引越申候」と記される。


法円寺
ほうえんじ

[現在地名]小倉南区新道寺

浄土真宗本願寺派。龍光山と号する。本尊阿弥陀如来。天正元年(一五七三)八月の創立ともいう。もとは丸山まるやまにあり、明治二四年(一八九一)現在地に移転。永徳元年(一三八一)鋳造梵鐘(県指定文化財)はもと国東くにさき半島の盛福寺(現未詳)のもので、江戸時代に洛北新長谷しんはせ(現京都市左京区)に移されていたが、明治一〇年新道寺しんどうじ村などで買いとった。


法円寺
ほうえんじ

[現在地名]福地村苫米地 明戸

苫米地とまべち北西、国鉄東北本線の北側に位置する。沼田山と号し、曹洞宗。本尊は釈迦牟尼。寛保四年(一七四四)の諸寺院寺号山号帳(八戸市立図書館蔵)に「一名久井法光寺末寺苫米地村 沼田山法円寺」とある。草創の年代は不明であるが、開山法光ほうこう(現名川町)四世宗岩という(新撰陸奥国誌)


法円寺
ほうえんじ

[現在地名]宇和島市神田川原

神田川原じんでんがわらの裏通にある。妙長山と号し、日蓮宗。本尊日蓮上人像。「宇和旧記」によると、寛文一一年(一六七一)に再興され、もとは真言宗の寺院であったという。宇和島藩領内には、日蓮宗の寺は少なく、当寺と弘経山妙典みようでん寺の二寺であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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