デジタル大辞泉
「泥絵」の意味・読み・例文・類語
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でい‐え ‥ヱ【泥絵】
〘名〙
①
金銀の泥を
刷毛でひき、その上に金泥や銀泥を用いて描いた絵。どろえ。
※
殿暦‐永久三年(1115)九月二一日「立
二廻五尺泥絵〈
倭絵〉御屏風五帖
一」
※浮世草子・花の
名残(1684)一「千くさの
かげになきあかす
ていを泥絵
(デイヱ)に書たるを」
② どろえのぐでかいた絵。どろえ。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
泥絵
どろえ
泥絵の具とよばれる、胡粉(ごふん)を混ぜた安価な粉末状の絵の具で描いた絵のこと。江戸時代、芝居の看板絵や絵馬(えま)などの制作にこの手法が多く用いられた。不透明で濁った色感が油絵の具の色感に通ずるため、幕末から明治初期にかけては、眼鏡絵(めがねえ)などの洋風画やガラス絵などにも採用された。金泥(きんでい)、銀泥などで描いた絵のことは、普通、泥絵(でいえ)と呼び習わしている。
[小林 忠]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
泥絵
どろえ
泥絵具で描かれた絵。江戸時代末期頃に流行。泥絵具は粘土などを顔料と混合した泥状の絵具で,粗悪ではあるが廉価なため芝居の看板,書割りなどに用いられた。したがって遺品は少いが,近年になって注目されはじめた土佐の絵金 (えきん) ,すなわち弘瀬金蔵の芝居絵屏風に泥絵が多い。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報