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洋擾 ようじょうYang-yo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

洋擾
ようじょう
Yang-yo

朝鮮,朝鮮王朝 (李朝) 末期に,欧米諸国の侵略を撃退した戦闘。対外的には欧米列強の本格的侵入の開始,国内では農村の荒廃と天主教勢力の拡大による封建体制の危機のなかで,大院君は封建体制強化のため内政改革を断行するとともに鎖国政策を強化した。高宗3 (1866) 年天主教に対して大弾圧を加え,フランス人宣教師ベルヌー以下多数の教徒を処刑した。フランス海軍 G.ローズ提督は抗議のため,同年秋に軍艦7隻を率い江華島に侵入,ソウルに向おうとしたが,朝鮮人の果敢な攻撃の前に敗退 (丙寅洋擾) した。また同年夏,アメリカ商船『ジェネラル・シャーマン』号が大同江に侵入して撃沈される事件が発生した (→シャーマン号事件 ) 。アメリカはこれを口実に通商条約を締結するため,同8年アメリカ艦隊を派遣,江華島を占領したが撃退された (辛未洋擾) 。大院君はこれらの成功により一層鎖国政策を強化し,「洋夷侵犯,非戦則和,主和売国」と刻まれた斥和碑を全国主要都市に建てた。

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世界大百科事典 第2版の解説

ようじょう【洋擾】

19世紀後半に,鎖国を続ける朝鮮にフランスとアメリカが武力を用いて開国を強要した事件で,丙寅(へいいん)洋擾と辛未(しんみ)洋擾がある。いずれも大院君政権(1863‐73)の鎖国攘夷政策(衛正斥邪)の下で起きた。丙寅洋擾は1866年(丙寅の年)の二つの事件,ゼネラル・シャーマン号事件とフランス艦隊襲撃事件の総称である。前者は,同年9月にアメリカの武装商船のシャーマン号が交易を求めて大同江を溯上し,交戦の末,平壌付近で焼き沈められ,乗組員全員が死亡した事件である。

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