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海陸風 かいりくふう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

海陸風
かいりくふう

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デジタル大辞泉の解説

かいりく‐ふう【海陸風】

海岸地方に海陸気温差によって生じる局地的な。昼間は陸地の気温が高くなるので風は海から陸に吹き、夜間は陸から海に吹く。その交代期が、朝凪(あさなぎ)と夕凪(ゆうなぎ)である。

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百科事典マイペディアの解説

海陸風【かいりくふう】

海岸地方に生じる局地的な風系。昼間は日射のため陸地のほうが温度が高くなり,熱対流のため風は海から陸に吹き(海風),夜間は陸地のほうが急に冷えるので風は陸から海に吹く(陸風)。
→関連項目朝なぎ(凪)海岸気候気温高気圧なぎ(凪)夕なぎ(凪)

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世界大百科事典 第2版の解説

かいりくふう【海陸風 land and sea breeze】

海岸地域では,日中は海から陸へ向かう風,夜間は陸から海へ向かう風が吹く。前者を海風(うみかぜ),後者を陸風(りくかぜ)といい,このように1日を周期として海風と陸風が交代する風系を海陸風と呼ぶ。海陸風は規則的な日変化を示すため,海岸域における顕著な現象として昔から広く知られていた。海陸風は規則的な現象であるとはいうものの緯度,季節,天気,海岸地形,地表面の状態や起伏などによって,その現れ方は種々様々である。

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大辞林 第三版の解説

かいりくふう【海陸風】

海と陸地との気温差によって、昼と夜とで風向きの変わる風。夏の晴れた日によく発達し、日中は海風が、また夜間は陸風が吹く。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

海陸風
かいりくふう

昼夜で風の方向が反転する局地的な風系の一種。晴天の日、熱帯および温帯地方の海岸地方で発達する。日中は海岸から内陸に吹き込む海風となり、夜間は内陸から海洋に吹き出す陸風となるが、一般に海風のほうが顕著で、低緯度地方では毎秒10メートルを超すこともある。海陸風は、陸地と海洋が接している地域で、日中の太陽放射と、夜間の放射冷却の影響が海洋と内陸で異なっているため、両地域に温度差が生じ、そのため局地的に対流性の風系として吹くことになるのである。
 温帯地方では海陸風は主として春、夏、秋に吹き、夏がもっとも顕著で、冬はよほど晴天で暖かな日でないと海風はほとんど吹かない。局地的な風の変化が顕著なため、海陸風に局地的名称がつけられている所もある。たとえばスペイン北東部のカタルーニャ地方では海陸風をマリナダMarinadaとよんでいる。熱帯地方では、乾期にはほとんど毎日海陸風が吹いている。しかし雨期には弱くなる。
 海陸風は一般に晴天の日によく発達する。ブルガリアで調べたところによると、雲量が0~5のときは出現頻度90%、雲が多くなり6~8になると40%となり、9~10で27%と少なくなっている。夏の晴天時、海風は内陸へおよそ40キロメートルほど侵入していく。たとえば関東地方南部では海風は内陸部へ40キロメートルあたりまで吹き込んでいる。
 高緯度地方の海風は前線性の形をとって内陸に侵入していく場合が多く、午前中に海風の吹き出す時間は低緯度地方より遅れ、10時過ぎごろとなっている。北海道などでは、この海風にのって海霧が内陸部に侵入してくる。熱帯の海洋上のサンゴ礁の上にも海陸風は発達する。
 海風と陸風の交替時、一時無風状態になるが、朝夕のこの無風時を凪(なぎ)という。朝方の凪が終わると、海風は、初め数十メートルの高さから、しだいに垂直方向と水平方向に拡大してゆき、海風の最盛時には海風の高さは1キロメートルを超す。その上空は陸風になっているが、その風速は地表の海風よりははるかに弱い。
 規則的な海風、陸風の循環の乱れるときは、天気の崩れる前兆であり、観天望気の一つの注目点である。[根本順吉]

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世界大百科事典内の海陸風の言及

【風】より

…台風域内の風速分布は図14に示すように,台風の中心付近でV/R=一定(Vは風速,Rは中心からの距離),その外域でVR=一定のランキンの複合渦となっていると考えてよいであろう。
[小規模な風系]
 (1)海陸風 天気が良く,気圧傾度が弱くて一般流が小さいとき,昼間は陸上が海洋に比較して相対的に暖かく,夜は逆になる。したがって日中は海洋から内陸に向かって風が吹き(海風),夜間は内陸から海洋へ吹き出す(陸風)。…

※「海陸風」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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