同じ畑に2種類以上の作物を同時期に栽植して,ほぼ重なる期間を通して栽培する作付けの方法。作物間に主副の差はない。その目的は,組み合わせた作物が相互に補い合って気象,病害虫等による諸障害を防ぎ,また生育の仕方の違いを活用して作物間の競合を減らしながら土壌養分や空間の効率的利用をはかることにある。その方法にはムギとレンゲソウ,トウモロコシとダイズのように数畦ずつ交互に配列して栽培する交互作と,ダイズ,スイカなどの低い草丈の作物の周りに草丈の高いトウモロコシを栽培する周囲作とがある。管理しにくく,機械作業に合わないなどのために,日本では小面積の自家用野菜作りなどにおいて行われているにすぎない。しかし,熱帯農業の場合は,アジア,アフリカ,中南米のいずれにおいても一般的な作付け様式である。トウモロコシとマメ類,サトウキビとカウピーなど作物の組合せについても,また散播,条播など栽培の様式についても多様な例がみられる。混作に似た方法で同じ目的をもつものに,数種類の作物の種子を混合して同時に播種する混播がある。混作のように,栽培された複数の作物を別々に収穫するものではなく,一つの作物のように考えて栽培する。イネ科牧草とマメ科牧草の混播,イタリアンライグラスとムギ類の混播など,飼料作物の栽培において行われる。
執筆者:塩谷 哲夫
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主従の区別なしに2種以上の作物を同時に同じ畑に作付けすることをいう。これには、2種以上の種子を混ぜ合わせて播(ま)く混播(こんぱ)と、うねごとに作物の種類をかえ、交互につくる方法とがある。牧草ではイネ科とマメ科作物とを混播する方法が広く行われており、交互作はサツマイモとダイズ、ダイズとトウモロコシなどが一般的な例である。混作では、異なる作物が相互に好影響を与えるので、それぞれ単作の場合より多収となるが、栽培管理作業は煩雑となる場合がある。
[星川清親]
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