(読み)カツ

デジタル大辞泉の解説

かつ【渇】

のどがかわくこと。かわき。「を覚える」「胸のを癒(いや)す」

かつ【渇】[漢字項目]

常用漢字] [音]カツ(漢) カチ(呉) [訓]かわく
のどがかわく。「飢渇消渇(しょうかち)
激しく欲しがる。「渇愛渇仰(かつごう)渇望
水がかれる。「渇水涸渇(こかつ)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


かつ

のどのかわきによる水分摂取の欲望をいう。通常、人体は1日当り1.3~2.0リットルの水分を尿、汗、糞便(ふんべん)などにより失っているので、これに相当する水分が補給されなければ、水分を摂取しようとする欲望、すなわち渇をおこすわけである。一方、病的な渇は、種々の疾病あるいは多量の水分の排泄(はいせつ)を伴う症状の結果としておこることが多い。糖尿病の場合、血中ブドウ糖の上昇により組織細胞の脱水をきたし、口渇を訴えるため、水分の摂取が増加し、腎(じん)機能の異常と相まって多尿をおこす。下痢、嘔吐(おうと)の激しい消化器系疾患の場合にも渇の状態がおこり、臨床的には異常に多量で、しかも比重の低い尿を排泄するのを特徴としている、下垂体(脳下垂体)の後葉機能低下症として知られている尿崩(にょうほう)症でも口渇および全身の皮膚乾燥などを訴える。[渡辺 裕]

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精選版 日本国語大辞典の解説

かつ【渇】

〘名〙
① のどがかわくこと。かわき。
海道記(1223頃)序「地恩の水に口すすぎて渇をうるほす」 〔詩経‐小雅・采薇〕
② (「飢渇」の意に転じて) 飲食物が欠乏すること。
欲求を満たしたいと願い求めること。また、その気持。欠乏感。→渇を癒(いや)す
④ 水がかわいてなくなること。水が枯れること。

かっ‐・す【渇】

〘自サ変〙 ⇒かっする(渇)

かっ‐・する【渇】

〘自サ変〙 かっ・す 〘自サ変〙
① のどがかわく。
太平記(14C後)六「水に渇(カッ)せる堪え難さに、皆降人に成てぞ出たりける」
謡曲歌占(1432頃)「飢ゑては鉄丸を呑み、渇しては銅汁を飲むとかや、地獄の苦しみは無量なり」
② 物が欠乏する。また、欠乏を感じてそれを強く求める。望む。
雑俳柳筥(1783‐86)二「渇してもなどと後家への意見也」
※土(1910)〈長塚節〉二四「只管(ひたすら)に他人の同情に渇(カッ)して居たお品の母の何物かを求めるやうな態度が」
③ 水がかれる。

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