飢渇(読み)キカツ

デジタル大辞泉 「飢渇」の意味・読み・例文・類語

き‐かつ【飢渇/×饑渇】

飢えとかわき。特に、飲食物の欠乏すること。けかつ。「―に苦しむ」
[類語]飢餓飢え干乾し飢饉水飢饉かつえ・ひもじいえるかつえる腹が減るひだるい食い足りない口寂しい口ざみしいぺこぺこ腹ぺこ空腹空腹感飢餓感空き腹空きっ腹ハングリー腹がすく小腹がすく

け‐かつ【飢渇】

食べ物や飲み物が欠乏すること。きかつ。けかち。
「二年が間世の中―してあさましき事侍りき」〈方丈記

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精選版 日本国語大辞典 「飢渇」の意味・読み・例文・類語

け‐かつ【飢渇】

  1. 〘 名詞 〙 飢えとかわき。飢えること。飢饉(ききん)になること。けかち。きかつ。
    1. [初出の実例]「昔、羅閲城(らえつじゃう)の中に魚を捕る村有き。世飢渇(けかつ)せりき」(出典今昔物語集(1120頃か)二)
    2. 「王莽といへる人の時分の末に天下大きに乱れ、又飢饉(ケカツ)して、食事に乏しければ」(出典:御伽草子二十四孝(室町末))

き‐かつ【飢渇・饑渇】

  1. 〘 名詞 〙 空腹と、のどのかわき。飲食物の欠乏すること。けかつ。
    1. [初出の実例]「或騒動或依飢渇、自然而馳過也」(出典:薩藩旧記一権執印文書‐建久五年(1194)五月日・新田八幡宮所司等申状)
    2. 「ほくきん五穀みのらず、万民きかつに及びし刻」(出典:浄瑠璃・国性爺合戦(1715)一)
    3. [その他の文献]〔史記‐衛青伝〕

け‐かち【飢渇】

  1. 〘 名詞 〙けかつ(飢渇)
    1. [初出の実例]「今年のけかちに、はじめたる山中に、木のもとに、このはうちしきたるやうなるすみか」(出典:日蓮遺文‐上野殿御返事(1274))
    2. 「天下に大旱魃をやりて、四海の民を一人も無く飢渇(ケカチ)に合せんと思ひて」(出典:太平記(14C後)一二)

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普及版 字通 「飢渇」の読み・字形・画数・意味

【飢渇】きかつ

うえかわく。〔孟子、尽心上〕うるを甘しとし、するは飮を甘しとす。是れ未だ飮の正を得ざるなり。之れをすればなり。

字通「飢」の項目を見る

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デジタル大辞泉プラス 「飢渇」の解説

飢渇

金井直(かないちょく)の詩集。1956年刊行。1957年、第7回H氏賞受賞。

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