温み(読み)ヌルミ

デジタル大辞泉 「温み」の意味・読み・例文・類語

ぬる‐み【温み/微温み】

《動詞「ぬるむ」の連用形からか》
㋐なまあたたかいこと。ぬるいこと。また、その程度。
「どこか底に―を持った風が額に当る」〈鴎外・魔睡〉
㋑ぬるま湯。
「―汲みとり用意の気付け」〈浄・朝顔話
《「み」は接尾語か》川の流れの緩やかな所。よどみ。
「弱き馬をば下手に立てて、―に付けて、渡すべし」〈盛衰記・三五〉
[類語]暖かいあったか暖か温暖生暖かいぽかぽか温和ぬるいぬくい生ぬるいぬくぬくほやほや暖気ほっくりほくほくほっこりほかほかぬくみ暖まるぬくもるぬるむ暖める

ぬく‐み【温み】

あたたかい感じ。あたたかみ。「からだの温み
[類語]暖かいあったか暖か温暖生暖かいぽかぽか温和ぬるいぬくい生ぬるいぬくぬくほやほや暖気ほっくりほくほくほっこりほかほかぬるみ暖まるぬくもるぬるむ暖める

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「温み」の意味・読み・例文・類語

ぬる‐み【温み・微温み】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「み」は接尾語 )
  2. なまあたたかいこと。ぬるいこと。また、その度合。
    1. [初出の実例]「とびわたるかげをうつせばいとどしくのなかの水はぬるみますらむ」(出典:大斎院前御集(11C前)上)
  3. 病気などで体温が高くなっている状態。発熱している状態。
    1. [初出の実例]「汗ながれ、ぬる身さめて」(出典:発心集(1216頃か)六)
  4. 川の流れのゆるやかな所。淀み。
    1. [初出の実例]「弱き馬をば下手に立ててヌルミに付けて渡すべし」(出典:源平盛衰記(14C前)三五)
  5. ぬるまゆ(微温湯)
    1. [初出の実例]「咽喉(のんど)を渇かして御座ります。あはれ微温(ヌルミ)が御座りましょば」(出典歌舞伎・好色伝受(1693)中)
  6. 江戸吉原で、湯漬けの称。
    1. [初出の実例]「ゆづけいだし、ぬるみと名付、食するとみえたり」(出典:評判記・寝物語(1656)一一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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