生温い(読み)ナマヌルイ

デジタル大辞泉 「生温い」の意味・読み・例文・類語

なま‐ぬる・い【生温い】

[形][文]なまぬる・し[ク]
少しあたたかい。中途半端にあたたかい。また、変にあたたかい。なまあたたかい。「―・いふろ」「―・い春風
きびしさがない。手ぬるい。「―・い処置」「しつけ方が―・い」
気力が感じられない。情熱が足りない。
「―・き、色の白きひな男なり」〈仮・東海道名所記・一〉
[派生]なまぬるさ[名]
[類語](1ぬるいぬくぬくぬくもりぬるむ暖かいあったか暖か温暖生あたたかいほかほか温和優しいぬくいぽかぽかほやほや暖気春暖ほっくりほくほくほっこりほかほかぬくみぬるみ暖まるぬくもるぬるむ暖める/(2甘い手ぬるい甘っちょろい安易いいかげん手軽てがる安直適当杜撰ずさん放漫漫然閑却等閑とうかんなおざりお座なりおろそかゆるがせ粗末でたらめぞんざい投げ遣りちゃらんぽらん易きに付くなまじなまじっかなまなかなまじい生煮え微温的生半可行きあたりばったり不十分不完全不徹底不行き届き半端中途半端宙ぶらりんかりかりじりじりやきもきむしゃくしゃむずむずうずうず苛立つじれる苛つく業を煮やす痺れを切らす歯痒いじれったいもどかしい辛気臭い苛立たしいまだるっこい躍起隔靴掻痒いらいら荒れる荒らすすさむすさぶ焦慮苛立ち焦燥焦るせく急き込む気が急く逸るテンパる焦心尖るまどろっこいのろ臭い間怠まだる間怠まだるこしい煮え切らないうやむやあやふや漠然おぼろげ曖昧どっちつかず要領を得ないぬらりくらりぬらくらのらりくらりのらくらぼやかす無節操洞ヶ峠言を左右にする言葉を濁す小心弱気引っ込み思案気弱内弁慶陰弁慶臆病大人しいこわがり内気怯懦きょうだ怯弱きょうじゃく意気地なし小胆小心翼翼弱腰薄弱惰弱柔弱軟弱優柔不断柔いやわ弱弱しい女女しい弱音を吐く音を上げる悲鳴を上げる気が弱い腰が弱い肝が小さい肝っ玉が小さい

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精選版 日本国語大辞典 「生温い」の意味・読み・例文・類語

なま‐ぬる・い【生温】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]なまぬる・し 〘 形容詞ク活用 〙 ( 「なま」は接頭語 )
  2. 少しぬるい。少し暖かい。また、変に暖かい。気味の悪い暖かさである。
    1. [初出の実例]「Namanurui(ナマヌルイ) ユヲ イッパイ」(出典:天草本伊曾保(1593)イソポの生涯の事)
    2. 「家内全体に生温(ナマヌル)い春風が吹渡ッたやうに」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉三)
  3. いやに柔弱である。意気地がない。強さが感じられない。
    1. [初出の実例]「すいさんな、あのなまぬるいやつと、勝負させうといふ事か」(出典:虎明本狂言・犬山伏(室町末‐近世初))
  4. 厳しさが十分でない。てぬるい。いい加減で徹底しない。あまい。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「青年に禁物は此生温(ナマヌル)空気である」(出典:思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉三)

生温いの派生語

なまぬる‐さ
  1. 〘 名詞 〙

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