無情(読み)ムジョウ

デジタル大辞泉 「無情」の意味・読み・例文・類語

む‐じょう〔‐ジヤウ〕【無情】

[名・形動]
いつくしむ心がないこと。思いやりのないこと。また、そのさま。「無情な(の)雨」「無情に突き放す」
仏語。精神や感情などの心の働きのないこと。また、そのもの。草木・瓦石・国土など。非情。「無情木石」「無情成仏」→有情うじょう
[類語]冷たい冷ややか冷淡薄情不人情非人情非情冷酷冷血酷薄クール無慈悲心無い血も涙も無い

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「無情」の意味・読み・例文・類語

む‐じょう‥ジャウ【無情】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. なさけ心のないこと。情愛の乏しいこと。人情や思いやりがないこと。また、そのさま。不人情。無慈悲。薄情。非情。
    1. [初出の実例]「鏡兮鏡兮何無情、明月不暈独自寿」(出典:玉山先生詩集(1754)二・老婦嘆鏡)
    2. 「さてもさても無情な世の中」(出典:蝴蝶(1889)〈山田美妙〉四)
  3. 仏語。心のはたらきを持たないこと。精神や感情などのはたらきがないこと。また、そのさま。非情。⇔有情(うじょう)
    1. [初出の実例]「有情無情、有識無識」(出典:菅家文草(900頃)一一・為弾正尹親王先妣紀氏修功徳願文)
    2. 「無情(ムジャウ)の木石を友とせしかば」(出典:今弁慶(1891)〈江見水蔭発端)
    3. [その他の文献]〔方干‐題故人廃宅詩〕

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普及版 字通 「無情」の読み・字形・画数・意味

【無情】むじよう

薄情。

字通「無」の項目を見る

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