冷たい(読み)ツメタイ

デジタル大辞泉 「冷たい」の意味・読み・例文・類語

つめた・い【冷たい】

[形][文]つめた・し[ク]
温度が低く感じられる。「―・い水」「―・い物」 冬》「膝がしら―・い木曽の寝覚哉/鬼貫」⇔熱い
思いやりがない。冷淡である。よそよそしい。「―・い仕打ちを受ける」「―・い目で見られる」⇔温かい
[派生]つめたがる[動ラ五]つめたげ[形動]つめたさ[名]
[類語](1冷やっこい冷ややか冷涼寒冷凜冽りんれつ清冷清冽冷え冷えひんやりひやり身を切るようきんきん冷や冷や冷や冷温清涼/(2けんけんつんけんつんつん意地悪邪慳つれないすげないそっけないよそよそしいにべないけんもほろろ気がない刺刺しい・取り付く島も無い・ぎすぎすぶっきらぼうつっけんどん冷ややか冷淡薄情不人情非人情無情非情冷酷冷血クール血も涙も無いむげにぷいとむしゃくしゃかんかんぷりぷりぷんぷんかちんかっかかりかりかっとぷんとつんと意地悪いないがしろ白い目で見るかろんずる

つべた・い【冷たい】

[形]つめたい」に同じ。「手が―・い」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「冷たい」の意味・読み・例文・類語

つめた・い【冷】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]つめた・し 〘 形容詞ク活用 〙
  2. 外気が肌にあたってひえる。寒い。ひんやりとする。《 季語・冬 》
    1. [初出の実例]「女の衣(きぬ)も引き着せ給ふに、ひとへもなくて、いとつめたければ」(出典落窪物語(10C後)一)
  3. 物の温度が低く、ふれるとひややかな感じである。あたたかみがつたわらない。
    1. [初出の実例]「うちたる衣もつめたう」(出典:枕草子(10C終)一四二)
  4. 人情がうすい。温情がない。冷淡である。よそよそしい。
    1. [初出の実例]「女限りなくつめたしと思へど、さる汚き踵(きびす)などを見せては、いかがはせんとて」(出典:仮名草子仁勢物語(1639‐40頃)上)
  5. 冷静である。
    1. [初出の実例]「冷たく観察せよ、ということである」(出典:鉛筆ぐらし(1951)〈扇谷正造〉新聞記者の唄)

冷たいの語誌

「冷たし」は「寒し」よりも新しい語であるが、中古においては、のように「寒い」と意味領域を接触しながら、ほぼ同義の語として存在していた。

冷たいの派生語

つめた‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

冷たいの派生語

つめた‐さ
  1. 〘 名詞 〙

つべた・い【冷】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]つべた・し 〘 形容詞ク活用 〙つめたい(冷)
    1. [初出の実例]「マアサ寒冷(ツベタ)いやネ」(出典:落語・鰍沢雪の酒宴(1889)〈四代目三遊亭円生〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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