狗奴国(読み)くぬのくに

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「狗奴国」の解説

狗奴国
くぬのくに

「くなのくに」ともいう。『魏志倭人伝』にみえる原始的部族国家の一つ。邪馬台国の南にあって,邪馬台国には所属せず,男子を王とする。断髪,文身の漁業民の国。古くは本居宣長の伊予風見郡河野郷から,三宅米吉の毛野国説,笠井新也の熊野説,九州熊襲 (くまそ) 説などがある。

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百科事典マイペディア「狗奴国」の解説

狗奴国【くなこく】

3世紀の(わ)の中の一国。《魏志倭人伝(ぎしわじんでん)》によれば,邪馬台(やまたい)国の南に位置し,男子を王とし,邪馬台国と対立していた。肥後(ひご)国球磨(くま)郡の地とみるのが妥当か。ほかに菊池(きくち)郡城野(きの)郷,毛野(けぬ)国などの諸説がある。

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精選版 日本国語大辞典「狗奴国」の解説

くな‐こく【狗奴国】

魏志倭人伝」にみえる、三世紀に日本に存在したと伝える国名。邪馬台国の南方にあって服属せず、卑彌呼は年来これと不和であったという。邪馬台国九州説では、狗奴国を熊襲(くまそ)などに比定し、大和説では東国の毛野(けぬ)などをあてる。くぬこく。〔後漢書‐東夷列伝〕

くぬ‐こく【狗奴国】

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旺文社日本史事典 三訂版「狗奴国」の解説

狗奴国
くなこく

3世紀,邪馬台 (やまたい) 国の南にあったとされる国
『魏志』倭人伝によると,この国は男子を王とし,邪馬台国に戦いをいどみ,女王卑弥呼 (ひみこ) もこの国との抗争中に死んだという。

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世界大百科事典 第2版「狗奴国」の解説

くなこく【狗奴国】

3世紀の倭の中の一国。邪馬台国の南に位置し,邪馬台国と対立していた。《魏志倭人伝》に〈其の南に狗奴国有り,男子を王と為す。其の官に狗古智卑狗有り〉〈倭の女王卑弥呼,狗奴国の男王卑弥弓呼と素より和せず〉などとみえる。狗奴国を肥後国球磨郡,伊予国風早郡河野郷,肥後国菊池郡城野郷,毛野国などとする諸説があるが,《日本書紀》景行天皇18年4月条にみえる熊県の地,後の肥後国球磨郡の地とみるのが妥当か。【佐伯 有清】

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