月輪(読み)ガチリン

デジタル大辞泉の解説

がち‐りん〔グワチ‐〕【月輪】

《輪のように円いところから》月。がつりん。げつりん。
月輪観(がちりんかん)」の略。

がつ‐りん〔グワツ‐〕【月輪】

がちりん(月輪)

げつ‐りん【月輪】

《形が円く、のようであるところから》異称。がちりん。

つきのわ【月輪】[地名]

京都市東山区の地名東福寺泉涌寺がある。

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大辞林 第三版の解説

がちりん【月輪】

完全に円形の月。仏の智徳が欠けることなく円満であること、衆生の菩提心などの象徴とされることが多い。がつりん。げつりん。
「月輪観」の略。

がつりん【月輪】

げつりん【月輪】

〔丸く輪のように見えることから〕
月。がちりん。 「 -嶺に廻りて/海道記」

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

がち‐りん グヮチ‥【月輪】

〘名〙 仏語。
① 月の異称。輪のように丸い満月。
※延慶本平家(1309‐10)一本「月輪西山に隠れて夜陰に及びければ」
※書言字考節用集(1717)一「月輪 グチリン又云月輪天子」 〔法苑珠林‐四〕
衆生に本来備わっている心を清浄な満月にたとえたもの。真如の月。
※十住心論(830頃)九「汝今宜応当於鼻端浄月輪、於月輪中唵字観
※曾我物語(南北朝頃)七「ぐゎちりんのくもらぬをさとりと申し」
※成尋母集(1073頃)「月のいみじうあかきをみ侍に、よふけているに、月りんといふことのおぼえてあはれに」

がつ‐りん グヮツ‥【月輪】

げつ‐りん【月輪】

〘名〙 (月の形が丸く輪のようであるところから) 月の異称。
※田氏家集(892頃)下・省試賦得珠還合浦「旧浦還星質、空涯返月輪」 〔岑参‐経華嶽寺詩〕

つき‐の‐わ【月輪】

[1]
① 月。特に、満月。げつりん。《季・秋》
※貞元二年左大臣頼忠前栽歌合(977)「みづのおもにうかべるあきのつきのわにきみが千とせのかげぞみえける〈藤原光舒〉」
※俳諧・毛吹草(1638)六「月の輪(ワ)は内に入けり桶の水〈光慶〉」
② 満月にかたどったまるい形。まるい輪。車輪など。
※蜻蛉(974頃)上「御車のつきのわのほどの、日にあたりてみえつるは」
③ ツキノワグマののどの下にある半月形の白い毛。
※新撰六帖(1244頃)二「おく山に住むあらくまの月のわによめこそいとどくもらざるらめ〈藤原家良〉」
※曾我物語(南北朝頃)一「この矢をつがひ、しぼり返して月のわをはすしろに、いをかけていければ」
④ 袈裟の胸のあたりに飾りのためにつける象牙などでつくった丸い環。
※雑俳・柳多留‐一二八(1833)「月の輪げさを熊谷が襟に見せ」
⑤ わらを輪にして作った丸い釜敷。〔和訓栞(1777‐1862)〕
⑥ 武具の一種。指物の名。
⑦ 刀の刃の先にある半月形の割れ。
⑧ 近世の的射(まとゆみ)に用いる弓弦の両端に巻く紅白の布切のうち白の方。紅の方は「日の輪」という。
⑨ 「うさぎ(兎)」の異名。
[2]
[一] 京都市東山区南部の地名。泉涌寺から東福寺にかけての一帯。鎌倉初期、九条兼実の御所月輪殿があった。月輪十二陵などに地名が残っている。
※後拾遺(1086)春下・一五二・詞書「月輪といふ所にまかりて元輔、恵慶などともに庭の藤の花をもてあそびてよみ侍りける」
[二] (祖父にあたる兼実が月輪殿と称されたことから) 藤原基家(もといえ)およびその子孫の公家の家名。

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