出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
佐賀県北部の川。玄界灘(げんかいなだ)側、唐津湾(からつわん)に注ぐ。脊振山地(せふりさんち)西部の福岡県境荒川(あらかわ)峠付近に源を発する。途中、花崗(かこう)岩山地を流れる多くの支流を集めながら、唐津市のの七山(ななやま)、浜玉(はまたま)地区を西流し、唐津湾の南東奥部に注ぐ。延長約16.3キロメートル。記紀や『万葉集』に登場する著名な河川で、8世紀の『肥前国風土記(ひぜんのくにふどき)』にも「玉嶋(たましま)の小河」とあり、神功皇后(じんぐうこうごう)のアユ釣りの説話を記す。流域は佐賀県のミカン栽培の先進地として知られ、国道323号が河谷に通ずる。清流にアユ、シラウオなどが泳ぎ、河口西方には虹の松原(にじのまつばら)砂丘が松浦潟(まつらがた)に弧を描く。
[川崎 茂]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…西は唐津市,北は福岡県に接し,北西は唐津湾に臨む。脊振山地西部の山嶺に源を発する玉島川が町域を西流して唐津湾に注ぐ。玉島川には神功皇后アユ釣りの伝説があり,《万葉集》にも詠まれた松浦(まつら)川は現在の松浦(まつうら)川ではなく,この川を指す。…
…防潮・用水対策の河口堰として松浦大堰が1974年完成した。なお《万葉集》に詠まれ,歌枕でもある松浦(まつら)川は,東松浦郡北東部を流れて唐津湾の東部に注ぐ玉島川のことである。【川崎 茂】。…
※「玉島川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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