瑞光院(読み)ずいこういん

日本歴史地名大系 「瑞光院」の解説

瑞光院
ずいこういん

[現在地名]阿南町新野字八幡

新野にいの盆地の西側の山麓に位置する。曹洞宗、祥雲山と号す。本尊聖観音。初め瑞光庵といい、享徳二年(一四五三)関氏第二代の盛国が父盛春の菩提を弔うために新野盆地の北西端字「すいかん」の地に建立した。その後、永正一七年(一五二〇)盛国の子春光寺山てらやまの地に移転し、享禄二年(一五二九)春光の子春仲が光国舜玉開山とし、あらためて禅刹祥雲山瑞光院として創建した。

その前年享禄元年、春光は長子関善玉を失い、亡子追善のため梵鐘を鋳造して同寺に寄進した。その梵鐘の銘文に「大日本国伊那(ママ)伊賀良庄(ママ)郷本願平右馬允入道」とある。平右馬允入道は春光であり、春光と春仲の二代にわたる事業であることがわかる。

瑞光院
ずいこういん

[現在地名]山科区安朱堂ノ後町

昭和三七年(一九六二)京都市上京区瑞光院前ずいこういんまえ町から移転。紫雲山と号し、臨済宗大徳寺派。本尊は阿弥陀如来。創建は慶長一六年(一六一一)浅野長政死後、その別荘を山崎家盛が寺とし、瑞光院と号したという。その後、播磨赤穂藩主浅野長矩が夫人瑶泉院の縁故により当寺の檀越となった(山州名跡志・坊目誌)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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